Week1──様々な要因が重なり合い、フランチャイズ史上最も特別となった開幕試合に勝利。サイドステップではなくステップアップへ。最高のヒーローも誕生した、特別なシーズンの始まり。
#1 10月18日(木) vs ロサンゼルス・レイカーズ
vs 16連勝 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | END |
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Lakers (0-1) | 31 | 32 | 28 | 28 | 119 |
Trail Blazers (1-0) | 34 | 31 | 28 | 35 | 128 |
KING DEBUT
全世界のバスケファンが見守ったこの試合、レブロン・ジェームズが1Qにハローウェスタンと言わんばかりのスラムダンクをぶちかまし、鮮烈なレイカーズデビューを果たしました。
THE KING | PTS | FG | AST | REB | STL | TOV |
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レブロン・ジェームズ | 26 | 9/16 | 6 | 12 | 1 | 6 |
レイカーズのお家芸、ファストブレイクポイントが34点。前半63点中50点がペイントポイントという数字が示す通り、ジョシュ・ハート、カイル・クーズマ、ラジョン・ロンドらのレイアップ攻めに前半はいいようにやられました。
しかし、終始絶望的に3ポイントショットが入りませんでした。超ワイドオープン外しがいくつかあったので、数本決まっていたら状況は違っていたでしょう。この試合で2年目のハートが最も印象に残る活躍をしました。けれどチームそのものは1年目の1試合目。これからケミストリーが生まれてくると思うと、恐ろしく感じます。
SAUCE FEVER
レブロン・レイカーズのデビュー戦で全国放送。その敵チームとして、ブレイザーズが今シーズン最初で最後の最高の注目を浴びる試合になると分かっていました。ON全盛期のプロ野球でTVに映るためオールスターに出場し自身を印象付けることに全力を注いだパ・リーグ選手のような気持ち(?)で観ていました。
ブレイザーズファン以外のたくさんのNBAファンの前で、今年のポートランドなんか違うかも?と思わせられる絶好の機会でした。それが成功したかは各々の感じ方次第ですが、少なくとも強烈なインパクトを残した選手がいました。彼はデイミアン・リラードでも、CJ・マッカラムでもありません。
ニック・スタウスカス。通称ソース・カスティーヨ。綴り間違えから発生したあだ名のようですが、ヤニス・アデトクンボ(Antetokounmpo)よりマシです(笑)。
GOAT STATS | MP | PTS | FG | 3P | AST | REB |
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Sauce Castillo | 27:12 | 24*1 | 7/11 | 5/8 | 2 | 2 |
これぞ確変。彼は今までのキャリアで自身の高得点=勝利につながった試しがありませんでした。それもそう、彼は今までプレイオフとは縁遠かったチームを渡り歩いてきました。
2014年1巡目8位でサクラメント・キングス、1年後トレードでフィラデルフィア・シクサーズへ。ちなみに、あの10勝72敗シーズンに73試合も出場しています...。その2年後またトレードでブルックリン・ネッツへ。そしてNBAフェードアウトか...と思われた矢先の今回の契約でした。
欲しいところで3を決め、大事なポゼッションでフリースローをもぎ取り、セカンドユニットのエースのように見えました。同じ開幕戦でも、昨年にパット・カナトン(MIL)がフェニックス・サンズ戦で同じく24点を獲得しましたが、大味なゲーム、誰も観ていないようなカードということもあり話題になりませんでした。
開幕戦、移籍後初試合、超注目試合、ベンチスタートでこのビックゲーム。崖っぷちのソース・カスティーヨ、今年で株を上げそうです。
MAKE NOISE
スタウスカスを加えたベンチプレイヤーによる仕事が完璧でした。この一言に尽きます。リラード&マッカラムを含まないセカンドユニットが躍動する姿を見て、"ああ、新シーズンが開幕したんだな"と感じさせてくれました。
BENCH NOISE | MP | PTS | FG | AST | REB | BLK |
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ザック・コリンズ | 26:19 | 6 | 3/4 | 2 | 6 | 6*2 |
エバン・ターナー | 21:13 | 13 | 5/8 | 6 | 3 | 0 |
モーリス・ハークレス | 18:26 | 7 | 3/5 | 2 | 6 | 3 |
2年目のザック・コリンズはこの試合の最終防衛絶対ラインとしてレイカーズに何度も立ちはだかり、あのOKC戦をも超えるキャリアナイトゲームを行いました。
動画は3Pラインから攻めてきたクーズマを封じ、走りこんできたレブロンをブロックしたシーン。まさに、スモールラインナップ殺しを体現しているプレイです。このようなスモールを敷いてくる相手には、今後もコリンズは絶好の選択肢となるでしょう。この日は"トリプル6"でしたが、いつかブロックでのトリプルダブルを期待しましょう。スイッチ可能なコリンズの存在により、前半ペイント無双を誇っていたレイカーズスラッシャーたちは後半以降、コリンズとモーリス・ハークレスによるブロックパーティーの前に撃沈しました。5vs5練習にも復帰できていなかったハークレスは緊急出場でしたが、信じられないぐらいとてもいい働きをしていました。
Career-high 4 blocks for @zcollins_33 tonight ⚓ pic.twitter.com/hCE71FRPu7
— Trail Blazers (@trailblazers) 2018年10月19日
ハークレスらセカンドユニットのコックはエバン・ターナー。お粗末なターンオーバーがいくつかありましたが、ベストに近いゲームを展開していました。そして、彼が生きてきた場所はウィングではなくポイントガードだったという事を思い出させました。
スタウスカスとセス・カリーの獲得は、ターナーを生かすための補強でもありました。たった1試合ですが、この補強は功を奏しています。継続は力なり。セカンドユニット、期待大です。
ベストプレイ:OH MY CHIEF
Chief,
— Trail Blazers (@trailblazers) 2018年10月19日
⚪️ This ain’t it
🔘 This is it pic.twitter.com/7UXup1CWWN
Greatest Blazer Forever
Paul was an impactful force like none other. In #RipCity we knew him best for his love for our team, its employees & fans.
— Trail Blazers (@trailblazers) 2018年10月19日
Last night we honored the ultimate Trail Blazer, Paul G Allen. pic.twitter.com/RlSgbMTqUI
#2 10月20日(土) vs サンアントニオ・スパーズ
New look | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | END |
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Spurs (1-1) | 22 | 28 | 32 | 26 | 108 |
Trail Blazers (2-0) | 22 | 37 | 38 | 24 | 121 |
スパーズであってスパーズではない
From Toront | PTS | FG | AST | REB | STL |
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デマー・デローザン | 28 | 11/22 | 9 | 3 | 2 |
トニー・パーカーとカワイ・レナードは去り、マヌ・ジノビリはもういません。長年チームに在籍しているのはパティ・ミルズ(8年目)ただ一人になりました。
さらに、開幕前にはフランチャイズの希望であるディジョンテイ・マレーがプレシーズンの怪我で今季絶望、期待のデリック・ホワイトとロニー・ウォーカー4世も負傷離脱。ただでさえ穴が開いたチームは良い状況とは言えません。
そんな中新顔、デマー・デローザンが奮闘。しかし、頼みのラマーカス・オルドリッジがわずか12得点。リラマコを守れるガードがいないので、ディフェンス面でも厳しい戦いを強いられていました。マヌ無し、TP無し、カワイ無し、怪我人多し。グレッグ・ポポヴィッチの修正能力の見せどころです。
噛み合いだす歯車
トロント・ラプターズは2017-18シーズン開幕前、ロスターに大きな追加が無く、HCも同じだったにもかかわらず、シーズン59勝(前年51勝)を挙げました。彼らの成功の理由はリーグ最高のセカンドユニットの存在でした。この成功を今シーズン、ブレイザーズが起こします。
Bench | PTS | FG | FG% | AST | REB | STL | BLK |
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17'18 per | 27.6(27) | 11/24(26) | .445(15) | 5.2(28) | 17.6(6) | 1.8(29) | 1.8(12) |
Today | 41 | 16/33 | .484 | 10 | 22 | 4 | 0 |
ザック・コリンズがファウルトラブルに巻き込まれても、マイヤーズ・レナードがカバー。スタウスカスが20+得点しなくても、それぞれがバランス良く得点していくことができます。オフェンスの全てをリラード&マッカラムのどちらかに依存していたのはもう、過去のものにしましょう。
また、この日はオルドリッジ相手に珍しくダブルチームを敷きました。アル・ファルーク・アミヌのディフェンス貢献度は半端なかったです。スパーズオフェンス陣はそれぞれ孤立したプレイをしているように見えたので、余計にブレイザーズオフェンスが光って見えました。
3Qにはリラマコで21得点(7/10)し、大きなランを決めました。役者が試合を盛り上げ、新人以外の全員が試合にも出場し、すばらしい完勝だったと思います。レイカーズ、スパーズに連勝したことでWCプレイオフ争いに堂々と名乗りを挙げてもいいんじゃないでしょうか?
ベストプレイ:COME ON BENCH !!
*EXTREME LAW & ORDER SOUND*
— Trail Blazers (@trailblazers) 2018年10月21日
DUN DUN pic.twitter.com/aNrwsOIX6i
Week2のブレイザーズ
オールスターバックコート、ジョン・ウォール&ブラッドリー・ビールとの毎度おなじみの対決に加え、今回はベンチ対決に勝利したいところ。終盤にはマーキーフ・モリスやジェフ・グリーンをセンターに置いてくるので、またもザック・コリンズが輝くでしょう。オースティン・リバースとCJ・マッカラムの対面も、毎回のお楽しみ。
ここから厳しいロングトリップの始まり。マジックはモハメド・バンバを追加しても、まだプレイオフ圏外チームのように見えるため、勝利を確実に収めておきたい相手。アーロン・ゴードンを中心としたフロントコートは攻撃力があるので、アミヌ+ハークレス+コリンズの強力守備布陣で返り討ちにしたい。
ジミー・バトラーサガの登場人物、ジョシュ・リチャードソンは今シーズンからチームのエースとなり、グレイトツーウェイに進化中の要注意選手。たとえリラマコが抑えられても、勝てる。そういう試合を作っていけることを確信するために、5-0でweek2を終えたい。