WE ARE THE NORTH WEST

#55【今週のブレイザーズ】Week13/Take Off

Week13──この週はシーズンで最も楽な週の1つです。5割を下回っているイースタンチームとの3連戦を日替わりヒーローで圧倒。チーム力は確実にレベルアップしていますが、それを真に確かめるには最強の敵が必要でした。



#41 1月7日(月) vs ニューヨーク・ニックス

ニューヨークニックッス
take care of business 1Q 2Q 3Q 4Q END
Knicks (10-30) 30 23 23 25 101
Trail Blazers (24-17) 30 24 32 25 111
HIGHLIGHTS
BOX SCORE

一矢

タンクモードまっしぐらのニックス。直近のレイカーズ戦では勝利を収めましたが、勝つことは稀です。リーグワーストのオフェンス&ディフェンスチームと言っても過言では無く、まぁ...悲しいことに本当にドラフト1位権を望むべきチームです。しかし、このチームに前回ブレイザーズは相当に追い詰められていたんですよね...

1月8日時点 ORtg DRtg FG% 3P% AST OPP FG% OPP 3P%
Knicks 105.5
(24)
113.4
(29)
.430
(30)
.344
(24)
19.7
(30)
.478
(28)
.363
(23)
Blazers 109.9
(12)
108.7
(15)
.455
(16)
.354
(13)
21.6
(26)
.453
(12)
.367
(25)

試合で目立っていたのはヘゾニャムディエイ&カンターのペイント攻めでした。マイヤーズがことごとくカンターに得点とリバウンドを許しました。この手のオフェンス型バックアップセンターが来るとマイヤーズではお手上げです。ただ、外からの脅威がほとんど無かったため、比較的守りやすい印象を受けました。

また、12月中旬からノックスをスターターに固定し、来シーズンを見据えている動きをしています。ニックスの12月は2勝12敗に終わりましたが、東は他に目立った新人がいないので彼が月間最優秀新人選手に選ばれました。2018ドラフトは1,2,3,4位が西で、5,6,7,8,9位が東という奇妙に分かれたドラフトでしたが、上位が軒並み1年目から活躍している珍しいシーズンです(東組が圧倒的タンクチームに所属しているからというのは秘密ではありません...)。

Eastern Rookies in Dec. G MP PTS FG% 3P% REB AST STL BLK
5位 トレイ・ヤング 6勝7敗 29.6 15.8 .431 .347 2.7 7.0 1.1 0.2
7位 ウェンデル・カーターJr. 5勝9敗 24.5 9.2 .534 .000 6.9 1.4 0.4 1.1
8位 コリン・セクストン 4勝12敗 30.7 14.8 .402 .316 2.6 2.9 0.6 0.0
9位 ケビン・ノックス 2勝14敗 34.9 17.1 .403 .384 6.0 1.5 0.6 0.4

ノックスはポテンシャルを秘めたグッドプレイヤーだと思いますが、スリー以外での貢献度はありません。今シーズン埋葬されてしまったニリキーナは、守備以外の貢献と発展が無かったために見切られてしまいましたが、彼がその二の舞にならないことを祈っています。

また、ボンレイがトレード後初めてのモーダーセンターでの試合をしました。そして、試合の最後に挨拶代わりのダンクを決めてくれました。ブレイザーズにいた頃から素晴らしい選手でしたが、"ストレッチ能力を持っていないリバウンドをするだけのPF"だったので、汎用性がありませんでした。しかし、今ではニックス再建の一部のようにも見える活躍っぷりですよ!

現在の彼を見たら手放したことを少しだけ後悔したくなりますが、ブレイザーズ彼にとってベストな選択肢を選ばせたと思います。若くて才能のある選手が10-15分のバックアップに収まるのは早いですからね。ちなみに、彼は僕の個人的にお気に入りの選手でした。なので今後もひっそりと、活躍を影ながら見守っていきたいと思っています(笑)。


Spark plug

前半、多くのシューティングファウルを与えたため、点差をつけることができませんでした。しかし、全体的なボールの動きはニックスと比べ物にならないぐらい良かったです。やはり、ヌルキッチがボールを回すとスムーズに攻撃できます。その相乗効果なのか、多くの選手たちが積極的にパスを回すようになったことで、結果的に良いボールムーブメントになっています。

昨年アシストが死んでいたブレイザーズからしたら、ちょっと考えられない出来事です。また、怪我で退いたハークレスを除いた全員が7得点以上し、バランスの取れたスコアリングが目立ちました。リラマコでわずか34得点。しかし彼らに頼らなくても、得点に悩みませんでした。

first DD PTS FG 3P REB AST STL BLK
セス・カリー 13 5/9 3/6 1 0 1 1
ジェイク・レイマン 10 3/5 1/2 11*1 4*2 0 0

セカンドユニットを上手く運んでくれたセスが影の主役。この日も3本成功させてスリー成功率でリーグトップを維持。ついに、待望のグレイトスリーポイントシューター誕生の予感です。それでいてディフェンスも素晴らしい。怪我明けのシーズンだったために序盤は感覚を取り戻すことに苦しんでいたように見えましたが、ようやくエンジンがかかってきました。

そして、レイマンもキャリア初のダブルダブルをマークするなどの大活躍でした。セスとともに、セカンドユニット得点源となりました。スタウスカスとの出場争いの真っただ中にいますが、自らのプレイで出場時間を勝ち取っています。ハークレスが怪我を再発しましたが、レイマンがいるので、本当に完全に癒えるまで待つことができます。


ベストプレイ:ボンちゃんの帰還

彼はカワイより手が大きいんです。


#42 1月9日(水) vs シカゴ・ブルズ

シガゴブルズ
take it easy 1Q 2Q 3Q 4Q END
Bulls (10-31) 29 22 34 27 112
Trail Blazers (25-17) 30 26 39 29 124
HIGHLIGHTS
BOX SCORE

Tank Again

ラヴィーンと4年7800万ドルでの再契約は、あまりに悪い契約だと言われました。過去の負傷歴を鑑みたら、確かに4年という長期契約はかなりリスクです。しかし、いざ蓋を開けてみたら...決して悪くはありませんでしたね(笑)。彼はプレイオフチームの第2,3オプションとして輝く選手だと思いますが、第1オプションとしてどこまでチームを引っ張れるんでしょうか...?

パーカーは早々にキャストオフになり、ホイバーグHCを解任。タンクを決め込んでシーズンに入ったわけでは無かったので、あまりにも期待外れなシーズンになっているでしょう。タンクチームは総じてザイオン狙いですが、マルケネンカーターJr.の両方を維持するならば、ブルズにはレディッシュがぴったりです。

chicago's future PTS FG 3P REB AST STL BLK
ウェンデル・カーターJr. 22 7/9 1/1 6 1 0 0
ラウリ・マルケネン 10 4/12 0/3 5 2 1 3*3

そのカーターJr.は、ワン&ダン選手にしては珍しく完成された選手と言われ、かなり前評判の高い選手でした。確かに彼は1年目でありながら、4-5年目ローテーション選手のようにプレイしていました。しかし、ファウル率がコリンズより多いペースにあるところ見ると、まだまだ1年目であることを再認識できます。

そして、マルケネンはとても静かでした。しかし、珍しくブロックを量産。今シーズンはディフェンスに重きを置き、センターでのプレイに挑戦しているようなので、3ブロックは良い兆候ですね。他に気になったのは、ポーティスのソフトすぎるPNRディフェンス。ハンドラーへのプレッシャーに全くなっていないし、ただワイドオープンを作り出しているだけです。PNRを主戦法とするブレイザーズにとっては格好の餌食でした。

また、密かにハッチソンの試合を楽しみにしていました。彼がリラードと個人的な繋がりを持っていることが大きな理由の1つです。ホリデーがグリズにトレードされたのも彼へのチャンスを与えるためなので、今のこのチャンスを逃さないでほしいですね。


Hungry Angry

この日の主役コリンズは、後半に冷やせないほど熱くなりました。あんなにエキサイトしている彼を見たのはいつぶりでしょう。ラヴィーンを封殺することに成功。彼のキャリアベストディフェンシブゲームだったように思います。そして、改めてコリンズの凄さに気づかされました。

more talent PTS FG 3P REB AST STL BLK
ザック・コリンズ 16 6/9 2/3 9 4*4 1 1

リーグには優れたリムプロテクター×ペリメーターディフェンダーである選手はほとんどいません。思いつくところではデイビスグリーンアデトクンボエンビードホーフォードガソルあたりでしょうか。近い将来ジャクソンJr.も入るでしょう。その域にコリンズも手が届きます。

この日はポーティスに運悪く3本決められたものの、リム&ペリメーターをよく守り、決定的なランを生み出しました。最終的にガーベージで6ファウルになり退場し、ベンチでリラードの席に座ってしまうぐらいのヒートアップ状態に。しかし、最近の彼は本当によくやっています。

コリンズだけでなく、ヌルキッチマイヤーズも不可解な笛をもらい、リラードも何度かシューティングファウルをもらえませんでした。それでも、コリンズラヴィーンフリースローを与えなかったことが一番の収穫でした。

3Qの終わりにリラードが左ひじを痛めました。4Qもプレイしていたので欠場するほどの痛みでは無かったんでしょうが、彼はどんなに痛くても出ますからね...悪化しないことだけを祈っています。

また、ガーベージでサイモンズが光っていました。NBAレベルの好ディフェンダーであるハリソンを相手に見せた2つドライブは素晴らしかったです。ボールドウィンスワニガンはGリーグに行っていますが、彼がGリーグでプレイしていたら、容易に平均20得点を残しそうです。それぐらい、彼は得点センスの塊です。


ベストプレイ:FINGER DUNK

このボディバランスよ...


#43 1月11日(金) vs シャーロット・ホーネッツ

シャーロットホーネッツ
the block party 1Q 2Q 3Q 4Q END
Horntes (19-22) 27 22 19 28 96
Trail Blazers (26-17) 37 33 31 26 127
HIGHLIGHTS
BOX SCORE

立ち往生

ホーネッツはリーグで最も優しいスケジュールを持ちながら、5割を下回ったところでホバリングしている悩めるチームです。東は5強10弱になっていて、6-8位に入ってプレイオフに出たとしても、1-3位にスイープされてしまう姿が目に見えています。そのため、ホーネッツやピストンズのようなチームはトレードで戦力アップを図るしかないんですが...

試合ではヌルキッチにことごとく潰され、ペイントに攻めることができなくなり、それでいてパスを出してもスティールされる。何をやってもダメ...そんな感じが漂っていました。結局ケンバのスリーに頼っても、限界があります。

また、ホーネッツはリーグで最もブロック(6.9)されているチームです。それが得点源の3人に集中してしまっているんですから、得点に困っても仕方ありません。

league opp block rank OPP BLK OPP BLKA
1 ケンバ・ウォーカー 5.3 3.5
2 ニコラム・バトゥム 4.7 3.1
3 ジェレミー・ラム 4.5 2.9
4 ザック・ラヴィーン 4.4 3.1

ホーネッツはデッドラインまでに活発な動きを見せることが期待されています。現実的なターゲットはビールしかいないと思います。ケンバは素晴らしいスコアラー&ハンドラーですが、あまりにも一極集中の負担があります。ラムが第3,4オプションにならなければ、彼らのオフェンスは楽になりません。

バトゥムの重たい契約を取り除き、マイケル・ジョーダンケンバとの再契約を期待しています。個人的には彼を1巡目とトレードして素早い再建に入るのが、苦しくても賢いやり方だとは思いますが...言葉で言うのは簡単でも中々踏み切れない領域ですよね。


The Party Time

こんなに何もかもが上手く行く試合は1年に何回あるのでしょうか。ブレイザーズは簡単に得点を生み出し、ホーネッツは得点することに困窮。シーズンハイの31アシストをマーク。パスが回らないホーネッツとは対照的に、ブレイザーズはパスを出す相手を探していた姿が目立った完勝でした。

前半からぶっ飛ばしていたマッカラムと、トリプルダブルに挑戦したヌルキッチのおかげで、ほとんどリラードの出る幕はありませんでした。しかし、彼のキャリアベストディフェンシブゲームという珍しい日だったと思います。前半だけでチームは10ブロック。フランチャイズレコードを作りました。

block day PTS FG 3P REB AST STL BLK
デイミアン・リラード 20 8/16 2/7 4 5 3 4*5
CJ・マッカラム 30 12/20 5/11 6 2 1 0
ユスフ・ヌルキッチ 11 5/6 - 11 8 1 6*6

昨年からリラードのディフェンスは良くなりました。年々、手の出し方やミスマッチの守り方が目に見えて向上しています。他にはアシストも急上昇していて、得点以外でも多くの貢献をしている姿が印象的です。それも、ヌルキッチがより信頼できる選手になっているところが影響していたりするんでしょうか。

前半で試合の決着がついたように見えました。そして、4Qにはヌルキッチトリプルダブルのための猶予が与えられました。ブレイザーのトリプルダブルは、2014年1月8日にバトゥムがマークして以来出ていません。プラムリーが非常に惜しい試合(8pts/10reb/12ast)をしたことがありますが、中々出ません。

ウェストブルックヨキッチのおかげで、トリプルダブルに対する感覚が麻痺している感は否めませんが、ヌルキッチだったらほっといてもいつか出るでしょう。彼はそんな記録よりも、チームの成績が大事だと知っていますからね。

2017ドラフト前にケンバが、"ホーネッツにドラフト(11位)してほしい選手はいますか?"という質問をされて"NCAAトーナメントでコリンズが印象的だった"と言っていたことを思い出しました。確かに、今のホーネッツに彼はかなりフィットします。

しかし、ブレイザーズが彼以外を獲得していたら、マイヤーズのキャリア復活は無かったと思います。PF/Cを正しく切り替えられる選手の隣であれば、マイヤーズは良く見えます(例としてアミヌ/マイヤーズは良くありません)。何が何でもコリンズが欲しいと言っていたオルシェイGMは、的外れだと言われながらも案外正しいドラフトをしている気がします。


ベストプレイ:Half Court Alley-Oop

FLAYMAN !!


#44 1月13日(日) at デンバー・ナゲッツ

デンバーナゲッツ
dog fight 1Q 2Q 3Q 4Q END
Trail Blazers (26-18) 32 28 28 25 113
Nuggets (29-13) 34 24 35 23 116
HIGHLIGHTS
BOX SCORE

最強の証明

WC堂々の1位。すでに彼らはリーグで最も層の厚いチームの1つで、数年後はウォリアーズに変わって西の王者に手が届くチームだと思っています。サンズ戦は肩透かしをくらって負けましたが、ブレイザーズにとっては最も倒すべき最強の相手です。

そして、珍しくヨキッチが攻撃的でした。いつものパス重視のプレイスタイルではなく、果敢にヌルキッチに向かって行きました。そして、1対1で彼を抑えられる選手はほとんどいません。今シーズンのナゲッツはディフェンスも売りにしていますが、この日は昨年までの攻撃的なナゲッツを見ているようでした。

MVP...? PTS FG 3P REB AST TO
ニコラ・ヨキッチ 40*7 15/23 4/7 10 8 3

また、マレービーズリーモリスという選手たちは効率的かつ、タイムリーでした。特にビーズリーは、ハリスの欠場を感じさせない素晴らしいプレイぶりでした。彼はレイマンと同じようなキャリアを送っていますが、本当に良いツーウェイ選手に成長しています。

denver's young PTS FG 3P REB AST STL TO
ジャマール・マレー 24 9/18 1/5 4 3 1 2
マリック・ビーズリー 13 5/9 3/5 1 3 2 1
モンテ・モリス 10 5/6 - 1 3 2 0

あれっ?と思ったのがベテランのミルサップ&バートン。2人とも怪我明けですが、実績のある怖い選手たち。しかし、この日はあまり目立ちませんでした。まぁ...もし彼らが普通に良いプレイしていたら、ナゲッツと渡り合え気がしませんが(笑)。


In Mile High City

4Qまでに負けていたら負け、勝っていたら勝つ。これは今シーズン1度も逆転したことのない神話です。スリー攻勢で一気に10点差をつけられて流れを持っていかれた3Q終盤、リラード1人で5点。5点差に縮めて、逆転への望みをつなぎました。粘りの試合ができています。4Qに負けていても勝てる試合は必ず訪れる...そう確信を持たせてくれました。

そして、チームはまたもナゲッツと1点を争う試合で負けました。ラストのリバウンドが相手のファウルになっていたら...というタラレバな展開は毎度のことです(笑)。しかし、頼みのビッグスリーがピリッとしない試合でも、十分に争える試合ができています。勝つためにはディフェンスが必要です。

portland's veteran PTS FG 3P REB AST STL TO
デイミアン・リラード 26 8/21 2/10 4 7 0 2
CJ・マッカラム 18 7/19 4/10 3 3 0 2
ユスフ・ヌルキッチ 12 5/14 - 8 4 3 2

マレー&モリスにフローターを多く決められて、ペイントポイントを稼がれました。また、トランジションでの戻りが相変わらず悪いです。ナゲッツとやるときはヌルキッチの活躍が欲しいです。そのためにも、ファウルトラブルは厳禁。

ヌルキッチがトラブルトラブルになったときに、この日代わりに出てきたのがマイヤーズですからね...別に悪くはないんですが、ブルズ戦でのコリンズの影響を考えれば、彼の方が良かったはずです。まだマッチアップで決めていることは明白ですが、誰が相手でも出れるような信頼を早く勝ち取って欲しいです...

ナゲッツとの対戦は後2回。2度負けたものの、2度とも素晴らしい試合でした。もちろん、次は勝ちましょう。


ベストプレイ:DAME TIME DUNK

さすが。


Week14のブレイザーズ

#45 1月14日 (月) at サクラメント・キングス

死闘を演じて間もない再戦のため、キングスはリベンジに燃えているはず。B2Bのロードのためタフな試合になる可能性があるものの、最後まで粘って勝ちをもぎとりたい。ヒールドの外からのショットを防ぎたい。


#46 1月16日 (水) vs クリーブランド・キャバリアーズ

タンクチームとの戦いはトラップゲームにならないことを気を付けるのみ。トンプソンは攻撃力があるものの、守備力は皆無。ヌルキッチが大活躍するべきマッチアップ。キャブスのディフェンスは最悪のため、早めにリードを保っておきたい。


#47 1月18日 (金) vs ニューオーリンズペリカン

デイビスが再び負傷したため、出場は微妙。もし彼が欠場するようならば、必ず勝利できる試合。ランドルのペイント無双を止めるコリンズに期待。


*1:キャリアハイ

*2:キャリアハイ

*3:キャリアハイタイ

*4:キャリアハイタイ

*5:キャリアハイ

*6:キャリアハイタイ

*7:シーズンハイ