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#11【NBA All-Star 2018】出場選手予想・イースタン編

2018年2月16日-18日(日本時間17日-19日)ロサンゼルスで行われるバスケットボールの祭典・オールスターウィークエンドが今年もやってきます。
スキルズチャレンジ・スラムダンクコンテスト・3Pコンテスト・ライジングスターズチャレンジと行われますが、目玉はもちろん18日行われるスーパースター達の夢の競演オールスターゲーム。今年は新たな試みが発表されています。

従来のイースタン・カンファレンス対ウェスタン・カンファレンスではなく、新たなチーム編成方法を採用すると発表した。
史上初めてイースト対ウェストの対戦ではなくなるオールスターは、投票によって選出されたスターターとリザーブから、両チームのキャプテンがカンファレンスを考慮せずに各選手を指名してチームを編成する。

NBA Japan
ちなみにキャプテンはファン最多得票数を獲得した選手がそれぞれ務めます。イースタンの中間発表はごらんの通り。
方々で予想されているオールスター出場選手。個人的希望も含めて予想しています。
スターター=ガード2人・フロントコート3人、リザーブ=ガード2人・フロントコート3人、ワイルドカード=ポジションフリー2人。今シーズン最も多くプレイしているポジションで表記しています。

スターター

PG カイリー・アービング (ボストン・セルティックス)

    
G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
41 32.6 .480 .392 .883 3.5 5.0 1.2 0.3 2.3 2.2 24.1
    自らの価値を勝ちで証明
2017年夏、レブロン・ジェームズとの決別が実現したカイリー。レブロン無しでも勝てることを証明しチームの"No.2"から"No.1"になり、新たなステージへと向かいます。魅せるプレイが多く、抜群のファン人気を誇る。
マスク姿も話題になりましたね。16連勝もマークし首位を走るセルティックスの新たなリーダーとして見据えるはチャンピオンリング、ただ一つ。
  • 世界最高のボールハンドラー
誰もが見惚れるボール捌き。予測不能の異次元ハンドリング。まさにビデオゲームの世界。

SG デマー・デローザン (トロント・ラプターズ)

G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
39 34.6 .480 .369 .825 4.3 5.0 1.2 0.3 2.3 1.8 25.3
    真・デローザン
メディアから過小評価を受ける選手の一人。毎年発表されるNBATOP100では昨年46位・今年36位。2017年のオールスターではスターターにもかかわらずこの低評価が毎年話題になります。けれど、ついに低評価したメディアを黙らせ、最高の評価を得るべき活躍をしています。これは最低でもTOP15に選ばれなければどうかしてます
  • ミドルの王様
コービー引退後のミドルレンジSGと言えば、デローザン。とにかくミドルレンジが彼のアイデンティティ
MID-RANGE FGM FGA FG%
2015-2016
2.7
7.1
38.0%
2016-2017
4.2
10.1
41.2%
2017-2018
3.0
7.4
39.9%
ミドルショットを得意とする反面、近年のNBAではステータスとなる3Pショットが無い(キャリア28.1%)ことや、優れたディフェンダーではないこと、などが挙げられ低評価に止まっています。
  • ついに3P覚醒モード & プレイメーカー
上述で述べたように3Pがないのが残念なデローザンと言われていましたが、夏には3Pモードを予感させることが。おっ?ついにレンジ拡大かと思いました。けれども開幕から数試合経っても以前と変わらない3P%...9試合連続ゼロのときもありました。やっぱロングレンジ厳しいな...そう思いました。が、しかしその日は来ました。PHI戦で自己最高の6本を沈めます。実況席も驚きを隠せません。以降の10試合で50%(25/50)とロングレンジの好調を維持しています。
そしてキャリアハイのアシストも進化。「1試合でどれだけパスを出すか」という指標で昨年は34.1回、今年は36.1回とほとんど変わりません。得点こそ落ちましたが、その分仲間を生かすパスがより効率よく出せている証拠です。

PF レブロン・ジェームズ (クリーブランド・キャバリアーズ)

G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
40 37.0 .558 .389 .777 8.2 9.0 1.7 1.1 4.3 1.7 27.2
    KING OF THE KING
説明不要の超人。33歳になったばかりですが、ここにきてアシストがキャリアハイ。どこまでいくんや、キング!
  • 世界最高のアスリート
2009年、25歳のレブロン。全てを超越した存在を再認識してください。
SFまたはPFというポジションでありながら、PGよりも優れたパサー。コートのすべてが見えています。

PF ヤニス・アンテトクンボ (ミルウォーキー・バックス)

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G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
37 37.7 .552 .274 .780 10.1 4.7 1.7 1.3 2.8 3.1 28.7
    Next KING
大方の予想を覆して第1回中間発表では暫定1位。彼のつづりを間違える人はもういなくなった、そう言えますね。NBAを代表する選手に成長し、今後のイーストの勢力図は彼を中心にし回ることでしょう。今最強のダンカーの一人。
  • 古典的な魅力
鋼の肉体から生み出される桁外れのパワーが最大の魅力。ジャンプシュートを苦手としていますが、それでもペイントエリアでの決定力・破壊力は異次元レベル。「MVPコール」が自然と沸き起こります。
高いボールハンドリング能力にボディバランス。長いウィングスパンに高いジャンプ力、最強のアスリート選手。
  • 広い視野
アンセルフィッシュではありません。2年前はPGも務めていたほどに高いアシスト能力もあります。スーパースターが超スーパースターになるには攻撃はもちろん、守備もスゴイことが絶対条件。

C アル・ホーフォード (ボストン・セルティックス)

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G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
39 32.4 .520 .422 .714 7.8 5.3 0.6 1.0 2.0 1.8 13.4
    立役者
柔和な笑顔が印象的な頼れる兄貴。セルティックスの精神的支柱であり、チームを勝ちへと導くベテランリーダー。
スターター最後の一枠をクリスタプス・ポルジンギスジョエル・エンビートケビン・ラブと競っています。
  • 潤滑油
年齢を重ねるたび、年輪のように積み重ねている高い技術の持ち主。ニコラ・ヨキッチよりも優れたパサーであり、トニー・パーカーのように高いバスケットボールIQを持っているプレイヤーという印象を持っています。
ポンポフェイクうまい。ポストプレイの安定感抜群。独特のシュートフォームから繰り出されるシュートの精度高。
本当に攻守で頼れる存在。セルティックスの連勝の影には「数字には表れない」ホーフォードの貢献が多々あります。ポルジンギスエンビートはチームの顔なので票が集まりやすい傾向にあると思います。
どちらかといえば玄人好みのホーフォード。昨年のオールスターには選ばれず。しかしケビン・ラブが怪我のため、追加で選ばれる選手候補に浮上。実際に選ばれたのはカーメロ・アンソニーだったわけですが。その報告を受けた際に、セルティックスの実況席がやや鼻で笑い「ノーコメント」と言ったのが印象深い。今年は大丈夫ですよ!

PG ジョン・ウォール (ワシントン・ウィザーズ)

G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
29 33.7 .414 .342 .707 3.7 9.0 1.3 1.1 3.2 2.0 18.7
    最速男
ディフェンダーを振り切るドリブルの速さが魅力。一流のパサー&ディフェンダーとして"イースタンベストPG""リーグベストツーウェイPG"を自負しています。ガードながらハードダンカーでもあるアスリートです。
    カイリー or ウォール
しばしばカイリー・アービングとどちらか優れているか、という議論に発展します。今シーズンはカイリー優勢か。
また、指摘されるのはシューティング能力の欠如。しかし、それを補うほどの優れたスラッシャーでありディフェンダーであることに間違いはありません。
ですが、今年はカイリー率いるセルティックスの快進撃に加えビクター・オラディポブラッドリー・ビールベン・シモンズと若いガード陣の活躍が目立ってきており、"絶対的なオールスター"の座が危うくなってきていることは確か。

SG ビクター・オラディポ (インディアナ・ペイサーズ)

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G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
35 34.1 .492 .421 .791 5.2 4.1 1.9 1.0 2.9 2.3 24.5
    未完の大器、咲く
鳴り物入りで入団したものの、周囲の大きな期待とは裏腹にフランチャイズプレイヤーどころかチームのNo.2もしくはNo.3に落ち着き、マジック→サンダー→ペイサーズと、5年目にしてすでに3つ目のチームを経験することになりました。
ポール・ジョージペイサーズと再契約しない意向を示したことからジョージ放出を決意。様々なトレードパッケージがあったと推測される中ペイサーズフロントから選ばれたのはOKCに所属していたオラディポとドマンタス・サボニス。当初はあまりにも不釣り合いなトレードと言われ、「OKCの勝利トレード」と思われました。
中でも外でもどこでも得点できる天性のスコアラー。得点◎・守備〇・視野〇。今後のガード勢力図、変動有りの予感です。インディアナ大学出身のオラディポ。縁のあるこの土地でまだまだ高みに上っていくでしょう。
サボニスもマイルス・ターナー不在時にはスターターとして安定感のあるプレイを披露。21歳2年目ながら欠かせない存在になっています。このトレードの勝者は...。

SF クリス・ミドルトン (ミルウォーキー・バックス)

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G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
39 37.2 .461 .357 .897 5.0 4.3 1.2 0.2 2.3 3.4 20.3
    地味に...スゴイ
予想した中でただ一人のSF選手(クロウダーの影響でレブロンはPF)。ミドルトンに次ぐイースタンSFプレイヤーはティム・ハーダウェイエバン・フォーニエオット・ポーター Jr.。彼らはオールスター級ではありません。
ヤニスにすべてのインパクトを持っていかれがちですが、もう一人のスコアリングエース。堅実なスコアラーとしてステップアップしており、ヤニスと"アンタッチャブル"なコンビを組む今最も優良契約な選手の一人(5年7000万ドル)。
2012年2巡目全体39位でピストンズに指名されました。1989年に現在のドラフト制度が確立されてから2巡目指名選手でオールスター出場経験を持つ選手は16名
1989年から2017年までの2巡目ドラフト指名選手は842名(27人=1989~1994年、29人=1995~2004年、30人=2005~現在)。2巡目指名を受けてオールスター選手になる確率は1.9%。ここにミドルトンが加わるか。
www.thepostgame.com

PF クリスタプス・ポルジンギス (ニューヨーク・ニックス)

G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
35 33.0 .435 .370 .826 6.7 1.2 0.5 2.3 2.2 2.9 23.7
愛称は"ユニコーン"。レアや希少な、という意味で例えられる伝説上の一角獣。ユニコーンと聞いて奥田民生のバンドが真っ先に思い浮かぶ僕はやっぱり日本人。
昨年まではカーメロ・アンソニーが舵を取っていたため、沈みかけていたニックス。メロが去り、ポルジンギスが新たに舵を取り自由な航海が可能に。心置きなく暴れてくれ、KP!
  • NYの希望
ニックスファンすべての期待を背負うヤングスーパースター。世界的大都市ニューヨークでラトビア出身・22歳の存在感は日に日に増すばかり。足首を痛める怪我もあり、心配されましたが大事には至らず。よかったよかった。
    道のりは険しい
開幕~11月
G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK PTS
19 31.5 .467 .398 .841 6.8 1.1 0.5 2.1 25.8
12月~1月10日
G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK PTS
16 34.8 .399 .333 .802 6.7 1.4 0.6 2.4 21.3
ニックスは上がったり、下がったりのシーズン。221cmの身長を誇り、平均ブロック数はリーグNo.1の2.3をマークしていますが、100ポゼッションあたりで評価されるディフェンスボックス+/-(-0.6)、オフェンス+/-(-0.4)と数字上では攻守で悪い評価をされている状態です。チームの"勝ち"に結び付く活躍が待たれます。

C ジョエル・エンビート (フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)

G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
29 31.2 .489 .299 .801 10.9 3.4 0.6 2.0 4.1 3.6 23.8
    お騒がせスター
昨年、大きく投票を呼びかけた結果オールスターファン投票第3位だったエンビート。ある選手に「実力ではない選手が(ファン投票に)選ばれている」と言われるなど物議も醸しました。
2014年ドラフト全体3位で入団してから2年間足の怪我のため出場無し。昨年ようやくスタートを切りましたが出場時間は制限され約25分の出場。その後、2017年2月から膝を痛め出場無し。結局30試合の出場に終わりました。
高校からバスケットボールをはじめたカメルーン出身のインターナショナルプレイヤー。派手な言動が多く、良くも悪くも目立つ選手。また、"ベストディフェンシプレイヤー"を自負しています。
www.usatoday.com
エンビートと健康問題は切っても切れない関係です。上述の通り重い怪我を繰り返してきたエンビート。そのため健康状態で長くプレイすることが最大の課題とみられていました。
5年1億4650万ドルのエクステンションを結び、その中には出場時間・出場試合数などのインセンティブが設けら、最大1億7800万ドル・最低8420万ドルと上下します。そのようなインセンティブを結ぶほどエンビートの"健康"は重要視されています。
昨年の30試合で30分以上の出場はゼロ。今年は29試合中17試合と大きく増加。コンディション調整の順調さが伺えます。衝撃を受けたのはサンダーとの一戦。3回のオーバータイムに突入するというハードな試合展開に合計48分(63分中)出場。もちろんキャリアハイ。今年はオールスター確実!

PG ベン・シモンズ (フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)

G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
38 35.4 .513 .000 .557 8.2 7.3 1.9 0.9 3.9 2.8 16.9
今年の新人王は決定的。新人でのオールスター選出となればブレイク・グリフィン(2011年)以来。シューティング能力が必須と言われる現代のNBAと真逆の道を進む選手。
ご覧の通りほぼペイントエリア内でのショットです。カレッジ時代からのプレイスタイルを変えなくてもこのNBAで通用してしまうポテンシャルの持ち主。武器はどこからともなく飛んでくるパスと圧倒的なスピード&パワー。
    ターンオーバー
見事なアリウープパスを連発するシモンズ。ですが、勢い余るバッドパスも多め。シクサーズのターンオーバー数は30チーム数最多。
シモンズが150個で5位、エンビートが122個で7位。今後イースト最強のデュオになるであろう2人。こんな成績じゃ終わらないはず。

C アンドレ・ドラモンド (デトロイト・ピストンズ)

G MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
37 32.8 .535 .000 .623 14.9 3.7 1.4 1.2 2.8 3.3 14.2
ドワイト・ハワードの再来と言われたのは一体何年前になるのか。昨年オールスターを逃し、ハワードほどの伸びもなく、旬が過ぎ去ったように見えました。
そんなドラモンドが今年フリースロー(FT)成功率が驚異の62.3%(113/181)。昨年81試合で決めた本数(131/355)に並びかけています。昨年までのキャリアFT%成績は38.1%いくらなんでも...という数字。さすがにこのままじゃまずいと思ったのか、フリースローフォーム変更。その結果がこちら。
以前のモーションはリリースポイントが頭上付近にあったため、狙いが定まっていませんでした。今年からはリリースポイントを以前の位置から前に置いた結果、ボールが安定した軌道を描くようになりました。そして、ポイントを前にするには腕を伸ばし屈むようなモーションからだと(ショットの形に)移行がスムーズになる、ということです。
平均(76.6%)よりは低くてもアンドレ・ドラモンドの60%越えは革命といっても過言ではありません。
  • パス意識
フリースローだけではなく、今まではありえなかったパスを今年は多く出しています。優れたカットマンであるエイブリー・ブラッドリーの影響もおおきいでしょう。
スターターになった過去4年間で1試合平均のパスを出す回数=21.3回、今年=39.1回。ドラモンド、進化中。


選外となった選手
PG カイル・ラウリー (トロント・ラプターズ)
貢献度は依然として高い。得点が昨年から約6点落ちたため印象薄。リバウンドキャリアハイ。

SG ブラッドリー・ビール (ワシントン・ウィザーズ)
怪我がちだったが、エリートシューターに成長。ただ「昨年を下回ってる」ため分が悪いか。

C ケビン・ラブ (クリーブランド・キャバリアーズ)
オフェンスは最高の成績。センターへの配置換えもありディフェンスが最悪の成績。