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#48【勝手にランキング】3&D選手編 18'19版

3-and-D。いつからかこの言葉が出来て、スリーポイントが重視される現代NBAでは常にトレンドであり、需要の最も高いロールプレイヤーだと言えます。

  1. シューティングガードまたはスモールフォワード
  2. アテンプトが2Pより3Pの方が多い
  3. プラスディフェンダー
  4. 平均得点15得点以下

定義は特にありませんが、広くするとスターだらけになるので、このような項目に該当する選手を選出しています。おそらく、より純粋な3&Dに近い選手たちです。



10位|ジャスティン・ホリデー|シカゴ・ブルズ|SG/SF

ジャスティンホリデー

1989年4月5日生 ワシントン大→アンドラフト(2011)
PHI→GSW→ATL→CHI→NYK→CHI(2017~)
G MP FG% 3P% FT% REB AST STL BLK TOV PF PTS
23 35.6 .413 .399 .850 4.6 2.7 1.7 0.5 1.0 2.1 12.5

ホリデー三兄弟の長男。成績下位チームに所属していますが、質の高いシューティングと平均以上のディフェンダーであることから、非常に有用なロールプレイヤーとして見ることができます。

キャッチ&シュート PTS 3PM 3PA 3P%
2017-18 5.6 1.9 5.2 .370
2018-19 7.6 2.5 6.1 .400

リーグトップクラスのキャッチ&シューターとしてよりレベルアップしています。なので、トレードデッドラインやオフには引く手あまたの大人気選手になります。しかし、グッドチームのスターターとしては十分ではなく、ベンチから射撃の脅威となることがベストだと思います。




9位|オット・ポーター|ワシントン・ウィザーズ|SF

オットポータージュニア

1993年6月3日生 ジョージタウン大→1巡目3位(2013) WAS(2013~)
G MP FG% 3P% FT% REB AST STL BLK TOV PF PTS
20 29.4 .484 .360 .800 5.3 2.0 1.5 0.6 0.8 1.5 11.8

全体3位指名でマックスに近い契約をしている選手がこのリストに入るのは、本来ならば屈辱です。彼はかなりいい3&D選手ですが、決してそれより多くの事を行いません。それが現在のウィザーズにいるからなのかは分かりません。しかし、ドラフト時の評価には、欠点として"プレイメーカーに依存する"という事が書かれていました。

ケリー・ウーブレイJrが良い3&Dに発展してきているので、射撃率さえ上がれば彼と入れ替えてもいいと思います。ウィザーズ自体に様々な移籍話も飛び交っていますが、チームが変わればお互いにとって何か変化が生まれてくるんでしょうか...




8位|ジョシュ・ハート|ロサンゼルス・レイカーズ|SG

ジョシュ・ハート

1995年3月6日生 ビラノバ大→1巡目30位(2017) LAL(2017~)
G MP FG% 3P% FT% REB AST STL BLK TOV PF PTS
22 24.6 .459 .388 .677 3.4 1.3 1.2 0.6 0.9 2.1 9.2

6度のオールディフェンシブチームに選出されたブルース・ボウエンのように、本当にPGからPFまでを守ることができ、最悪の場合センターも守れる超万能Dを持ち、さらに高い射撃率も残している次世代最高の3&D選手。さすが"ビラノバ品質"という選手です。

彼はボールを手に入れなくても攻守に貢献できるので、レブロン・ジェームズロンゾ・ボールラジョン・ロンドでハンドラーが混雑しているチームにとって特に貴重な存在です。傑出したディフェンスと安定した射撃だけではなく、ファストブレイクのフィニッシュにも素晴らしいものがあります。最高のロールプレイヤーとして年齢を重ねても重宝されていく選手だと思います。




7位|トレバー・アリーザ|フェニックス・サンズ|SF/SG

ケントベイズモア

1985年7月30日生 UCLA→2巡目14位(2004)
NYK→ORL→LAL→HOU→NOH→WAS→HOU→PHX(2018~)
G MP FG% 3P% FT% REB AST STL BLK TOV PF PTS
20 34.7 .371 .352 .833 5.5 3.3 1.2 0.4 1.6 1.9 9.7

長い腕を生かしてスティールを量産し、長年エースストッパーを務めてきた3&Dの原型。また、13'14シーズンから5年連続で170本以上の3Pを決めていて、13'14シーズンから数えて最も多くの3Pを決めたフォワード(957)でもあります。次点でポール・ジョージ(903)ケビン・ラブ(781)のため、彼がオールスター並みに決めてきたことが分かります。

WCFまで行ったロケッツを離れ、若い選手の多いサンズへ移籍しても、3&Dとしての存在感は変わりません。また、オールディフェンシブチームに一度も選ばれたことが無いというのが不思議で仕方ありません。




6位|ウェズリー・マシューズ|ダラス・マーベリックス|SG/SF

ウェズリーマシューズ

1986年10月14日生 マーケット大→アンドラフト(2009) UTA→POR→DAL(2015~)
G MP FG% 3P% FT% REB AST STL BLK TOV PF PTS
16 31.7 .438 .381 .800 2.5 2.3 0.8 0.3 1.3 2.2 15.5

数年前まで彼は最強の3&D選手として有名でした。しかし、大けがや年月を経て、多少の輝きは失ったものの、以前として高いレベルの3&D選手としてプレイしています。そして、ウェズと言えば、ハードワークディフェンス。

しつこすぎるディフェンスはいつも強烈な印象を残します。昨年までと比べて守備のインパクトは減りましたが、マブス移籍後最高の成績を残しています。契約が切れても、多くのチームが必要する存在でしょう。また、歴代を含めても最高のアンドラフト選手の1人です。




5位|ギャレット・テンプル|メンフィス・グリズリーズ|SG/SF

ギャレットテンプル

1986年5月8日生 ルイジアナ州立大→アンドラフト(2009)
HOU→SAC→SAS→MIL→CHA→イタリア→WAS→SAC→MEM(2018~)
G MP FG% 3P% FT% REB AST STL BLK TOV PF PTS
21 33.0 .455 .391 .844 3.3 1.4 1.2 0.3 1.2 3.2 11.0

深みのあるベテランらしいプレイが光る、非常に好感の持てる選手。キャリア序盤は、10日間契約→解雇を繰り返してチームを転々としていました。紆余曲折を経て、10年目にしてキャリアシーズンと言えるシーズンを送っています。そして、非常にグリズリーズとフィットするプレイスタイル持っています。

ディフェンスは元々強力でしたが、今シーズンは出場時間の増加に伴って3P試投数上昇&射撃率の安定によって、より良い3&D選手になっています。アンドラフトから地道にやってきた選手が、まさかここにきて花が開くとは誰も思っていなかったでしょう。

たまにデンゼル・バレンタインと顔の見分けがつかなくなる時があります。




4位|PJ・タッカー|ヒューストン・ロケッツ|PF

PJタッカー

1985年5月5日生 テキサス大→2巡目5位(2006)
TOR→イスラエルウクライナギリシャ→イタリア→ドイツ→PHX→TOR→HOU(2017~)
G MP FG% 3P% FT% REB AST STL BLK TOV PF PTS
21 35.5 .440 .424 .714 6.1 1.1 1.3 0.4 1.0 3.1 8.1

主なポジションはPFですが、SG・SF・Cもこなせるので3&D項目に当てはまります。また、ポジションレス選手としても最高のロールプレイヤーです。ヨーロッパを経て成功した選手の1人としてパトリック・ビバリーと並んで有名です。厳密にいえばイスラエルウクライナを往復していたりするんですが...まぁいいでしょう。

彼も、33歳にしてキャリアシーズンを送っています。チーム事情もあり、出場時間が大幅に増加。毎試合フル回転し、チームにとって絶対的に必要な存在になっています。また、FGの約74%が3Pシュートで占められていて、100%アシストを受けてます。円熟味を増した晩成型のロールプレイヤーは、確実に選手として最高の場所に居ます。




3位|ジョー・イングルズ|ユタ・ジャズ|SF

ジョーイングルズ

1987年10月2日生 オーストラリア出身
オーストラリア→スペイン→イスラエルアンドラフト(2014) UTA(2014~)
G MP FG% 3P% FT% REB AST STL BLK TOV PF PTS
23 32.6 .449 .382 .667 3.9 4.5 1.7 0.2 2.6 2.5 12.5

彼は純粋な3&Dでは無く、3&Dとツーウェイプレイヤーの中間にある選手と言えます。ヘンテコなフォームから3Pを量産し、飄々とした様子から何気なくナイスパスを出す。彼がコートにいるときは何となく視線が行ってしまう、掴みどころが無くて見ていてとても面白い選手です。

アシスト数が17'18シーズンから増加し、ポイントフォワード的な役割もこなします。主にPNRハンドラーですが、これをできるフォワードはほとんどいないので貴重です。守備でも手をよく出し、多くのディフレクションを誘います。過小評価された選手の1人と言われることが多く、彼の多彩なプレイは多くの注目に値します。




2位|ダニー・グリーン|トロント・ラプターズ|SG/SF

ダニーグリーン

1987年7月22日生 ノースカロライナ大→2巡目16位(2009) CLE→SAS→TOR(2018~)
G MP FG% 3P% FT% REB AST STL BLK TOV PF PTS
23 28.7 .443 .433 1.000 3.7 1.3 1.0 0.7 1.1 2.4 9.8

3&Dの標本とも言うべきお手本のような選手。カワイ・レナードトレードにより、8年間在籍したサンアントニオの地を去りましたが、新天地でも変わらず素晴らしい3&Dぶりを発揮しています。おそらくハートがより成熟し、深みを増したら彼になります。

そして、他の3&D選手と決定的に違うところはガード最強のブロッカーという点でしょう。また、ここ3年は40%に満たなかった射撃率も回復し、出場時間・FG%・3P率・3P試投数でキャリアハイに迫る成績を残しています。ラプターズは今年こそ正統なチャンピオンシップ候補に見え、自身2回目のリング獲得は夢ではありません。




1位|ロバート・コビントン|ミネソタ・ティンバーウルブズ|SF

ロバートコビントン

1990年12月14日生 テネシー州立大→アンドラフト(2013) HOU→PHI→MIN(2018~)
G MP FG% 3P% FT% REB AST STL BLK TOV PF PTS
21 34.4 .427 .394 .730 5.4 1.1 2.2 1.5 1.2 3.4 12.4

現役ベストアンドラフト選手。GリーグからNBAのオールディフェンシブ1stチームに上り詰めた歴史的成功者。ジミー・バトラートレードの主要選手として移りましたが、新天地ではより大きな役割を担うことが期待されます。守備成績は常にビッグマン優位なので、ウィング(SG/SF)がDPOYに選ばれることはほとんど期待できませんが、彼は現実的に受賞できる可能性を秘めていると思います。フロアにいて常に脅威の存在です。

2018プレイオフではやや苦戦しましたが、シュートは通常とても安定しています。17'18シーズンでは203本の3Pを決めています。フォワードでこれを上回ったのはジョージ(244本)イングルズ(204本)だけです。よく、シーズン200本がエリートシューターの1つ指標と言われていますが、フォワードでこれを達成した選手は過去11人(ガードは23人)のみ。現役ではライアン・アンダーソンと上の2人を加えた4人しかいません。

エリート3Pシューター&ディフェンダー。3&Dの頂点とは彼の事です。また、ハ虫類好きでニシキ蛇と2匹のイグアナを飼っているそうです。




その他の候補者

多くの選手がアンドラフト・2巡目選手でした。1巡目中上位は3&Dに落ち着くタイプの選手が少ないので、ごく当然の結果かもしれません。この1-10位の10人の平均年齢は30.0歳。スリーポイントは身体能力の衰えがあっても技術でカバーできると言われているため、総じて需要の高い3&Dプレイヤーは寿命が長くなる傾向にあるようです。