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#22【今週のブレイザーズ】week20 /SAC/MIN/OKC

34勝26敗で迎えたweek20に行われた試合の感想。日付は現地。日本だと次の日。
atはロード、#数字は何試合目かを表しています。


#61 2月27日(火) vs サクラメント・キングス

Q1 Q2 Q3 Q4 END
Kings (18-43) 26 27 27 19 99
Trail Blazers (35-26) 36 30 22 28 116
BOX SCORE

Who is best player ?

デマーカス・カズンズ(NOP)を放出し、完全再建に入っているキングス。期待のハイドラフト選手ディアロン・フォックス(5位)バディ・ヒールド(6位)は期待値以上の成績は残していません。

現在のキングスで一番の選手は、先日のライジング・スターズ・チャレンジにて見事MVPに輝いた25歳オールドルーキーボグダン・ボグダノヴィッチクレイ・トンプソン(GSW)のような美しいシュートフォームを持つピュアシューターにして厳しいチェックを行う好ディフェンダー

指名されたのは2014ドラフト1巡目27位。すぐの契約に至らず権利を保有されたままヨーロッパでプレイ。その後ヨーロッパにて輝かしい実績を収め、マーキース・クリス(PHX)を中心としたトレードでキングスと契約。念願だったNBAデビューを果たしています。

キングスは合計14スティール。ターンオーバーを多く誘い24点奪い、連携がスムーズなシーンも多くありました。シリーズ第1戦では終盤に良い守備を見せて勝利しています。ドノバン・ミッチェル(UTA)のような宝石を掘り当てられれば...。

16勝 1敗

11月18日、キングスに勝利してから対.500以下との対戦成績。大敗を喫した12月30日ホークス戦以降"取りこぼし"をしていないことで現在の位置を築いています。しかし、これからの21試合で.500以上が15試合のタフな試合が続きます。

ターンオーバー(TO)を多発し最大6点差に詰め寄られた嫌な流れは、ホーネッツ戦で4QTOを連発しOTにもつれ込んだ試合と似ています。しかし、同じ轍を踏むわけにはいきません。
4Q10:31→3:10まで0TO、その間4TOを引き出し19点に抑えるという理想的な4Qを展開しました。

興味深かったマッチアップがスカル・ラビシーレ(SAC)vsザック・コリンズ(POR)。互いに長身痩躯の若いビッグマン。チーム内で地位を確立するために、ガムシャラでプレイしている2人のマッチアップは見ていて実に"楽しい"ものです。

2月成績6勝4敗。リラードが月平均得点のフランチャイズレコードを樹立。しかし、月間最優秀選手に選ばれたのはアンソニーデイビス(NOP)。リラードは最高のリーダーとして、さらにレベルアップしたプレイを見せてくれます。

ベストプレイ ED→ET→ED




#62 3月1日(木) vs ミネソタ・ティンバーウルブズ

Q1 Q2 Q3 Q4 END
Timberwolves (38-27) 24 25 29 21 99
Trail Blazers (36-26) 19 25 31 33 108
BOX SCORE

最大の試練

ジミー・バトラー(MIN)の怪我。それが"悪夢のはじまり"となってしまうかもしれません。

2018オールスターゲームではまさかの0分出場。ルー・ウィリアムズ(LAC)からツッコまれていましたが、2月15日のレイカーズ戦で元々痛めていた指をさらに負傷したように見えました。今後に備えるために出場しなかったわけですが、この悲劇。"ルーの呪い"なのか...

奇しくも今シーズンは"スタープレイヤーの大怪我"が相次いでいます。ブレイザーズは有難いことにリラードが7試合欠場しただけの軽症で済んでいますが、明日は我が身。
チーム/選手 備考/怪我日付
Spurs SF カワイ・レナード 3月末再復帰? 開幕前
Celtics SF ゴードン・ヘイワード シーズン絶望? 2017年10月17日
Jazz C ルディ・ゴベール 2018年1月19日再復帰 2017年11月10日/12月15日
Nuggets PF ポール・ミルサップ 2018年2月27日復帰 2017年11月19日
Pelicans C デマーカズ・カズンズ シーズン絶望 2018年1月26日
Thunder SG アンドレ・ロバーソン シーズン絶望 2018年1月27日
Cavaliers C ケビン・ラブ 6 ─ 8週間 2018年1月30日
Wizerds PG ジョン・ウォール 6 ─ 8週間 2018年1月30日
Knicks PF クリスタプス・ポルジンギス シーズン絶望 2018年2月6日
Timberwolves SG ジミー・バトラー 4 ─ 6週間 2018年2月23日

クリス・ポール(HOU)ブレイク・グリフィン(DET)も1か月前後離れましたが、慣例の怪我なので除外。アンドレ・ロバーソン(OKC)は唯一オールスター級ではありませんが"守備の要"のため、勢力図が動く可能性があるので入れています。

ウルブズは2017年12月6日からウェスタンカンファレンス4位以上をキープしていますが、それもチームを変えた男の存在ありき。8チームが6枠を争っているためプレイオフ外になる可能性もあります。"13年連続プレイオフ圏外"をバトラー無しで脱出することはできるのか?

BENCH HERO'S

この試合のヒーローはリラード(35得点ですが笑)マッカラムではなく、シャバズ・ネイピアーエドデイビス。"堅実"という言葉が似合う2人のベストベンチプレイヤー。

vs MIN MP FG FGA FG% ORB DRB TRB AST STL BLK PTS
デイビス 27:32 5 6 .833 4 7 11 1 0 2 10
ネイピアー 27:06 4 11 .364 0 3 3 2 2 0 16
ネイピアーは序盤の対マジック戦(19pts,3P5/5,3stl)で多大なインパクトを残し、その後リラード欠場7試合(5勝2敗)の穴を埋める活躍(↓表参照)で絶対的な地位を築きました。その間スパーズとサンダーを撃破しています。
MP FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
35.2 .530 .430 .855 4.8 4.8 2.1 0.5 2.7 2.0 18.0
ティール%(2.8/リーグ5位)はベンチリーグトップ。ブレイザーズの弱点であったディフェンス面で大きく貢献しています。攻撃でも起点となる存在で、自らもショットを作れる貴重な存在。

リバウンド数ベンチ最多の"リーグNo.1バックアップセンター・デイビス"はこの日も最後までマイボールにしようとするハッスルを多く見せてくれました。

こういう気合のこもったプレイでチームを助けてくれる大きな存在。4Qに6リバウンド+2ブロックをマーク。"勝利の陰にエドがあり"。

FG39.1%(36/92)というシュートが入らなかった試合でしたが、守り勝った勝利。ファウルを与えず、最低限の得点に抑えることができた4Qの守備が特に光りました!

1Q8分で退いたモーリス・ホークレスが左膝蓋骨腱炎(ジャンパー膝)で数試合の欠場へ。セルティックス戦から好調だっただけに、早い復帰を願うばかりです。

また、リラードが44試合連続3P成功のフランチャイズレコードタイ記録に並びました。昨年も惜しいところまではいったんですがね...新たな歴史をつくるときです。

ベストプレイ エバン・ターナー 2本のロングアリウープ




#63 3月3日(土) vs オクラホマシティ・サンダー

Q1 Q2 Q3 Q4 END
Thunder (37-28) 28 22 25 25 100
Trail Blazers (37-26) 25 28 30 25 108
BOX SCORE

理想と現実

開幕前各所でトップ4以内にランク付けされたOKC。MVPラッセル・ウェストブルックとリーグ5位のツーウェイプレイヤーポール・ジョージと”元"スーパースターのカーメロ・アンソニーが揃ったBIG3はウォリアーズ、ロケッツに並ぶチャンピオンシップチームと評されていました。

USA TODAYより

序盤.500を下回る日々が続きましたが、お互いのプレイを理解しあった頃から上昇。来年になれば予想のような成績を残すかもしれません(ジョージがいれば)。結局ジョージがすべての潤滑油なので彼が去ればプレイオフも危ぶまれると思います。

リーグワーストと称されるベンチは2月26日のマジック戦でシーズンハイの48得点。これが良い兆候だといいんですが相手がマジックなので測りかねます。

上の画像で最も驚きなのはインディアナ・ペイサーズ。ジョージが去ったため再建に入るとされ各処30勝前後の予想。しかし、現在35-27イースタン5位。MIPを擁した2年前のブレイザーズのような"サプライズチーム"。ひそかに応援しています。

叩かれて叩かれて強くなる

最初はスクリーンもまともにかけられなかった選手が、数か月の時を経て大仕事をやってのけました。ザック・コリンズ20歳ルーキー。ウルブズ戦との大事な4Qゴーギー・ジェンとのリバウンド争いで負けカール・アンソニー=タウンズ(KAT)にはファウルを与え「何もできなかった」と試合後振り返りました。

そしてその悔しさを胸に迎えたサンダー戦、4Qに効果的な3Pを2本成功 & ジョージへのクラッチブロック。このブロックはKATに対してのファウルと非常に似ており、文字通り"リベンジブロック"となった最高のプレイでした。
コリンズはインタビューの中で「勝利することが最も重要」だと強調しています。3位に浮上したとはいえ1試合の勝敗で順位が入れ替わり続けるタイトなプレイオフレース。貴重な戦力となっているコリンズの貢献が、第3シードを奪るために必要な要素です。
http://www.nbcsports.com/northwest/portland-trail-blazers/trail-blazers-success-takes-root-behind-scenes#slide-1www.nbcsports.com
そしてリラードが45試合連続3P成功のフランチャイズレコードを樹立。また一つブレイザー達の歴史を塗り替えました。

ベストプレイ ウェストブルックのクリーンブロック

身体能力モンスター



week21(37-26)のブレイザーズ

#64 3月5日(月) at ロサンゼルス・レイカーズ
レイカーズ14連勝中。プレイオフ出場は限りなくゼロに近いチームながらフランチャイズのおかげで話題性には事欠きません。5割以下にはめっぽう強いブレイザーズ。連勝街道を突っ走りたい。

#65 3月6日(火) vs ニューヨーク・ニックス
クリスタプス・ポルジンギスが離脱してからタンクに移行し、勝ちを求めていないチーム。"トラップゲーム"とならないよう序盤からリードを広げたい。

#66 3月9日(金) vs ゴールデンステイト・ウォリアーズ
オールスターブレイク前の試合で勝利した相手。もう"勝てない相手"ではないと思えるように、もう1度勝利がみたい。