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#28【今週のブレイザーズ】week23 /HOU/BOS/OKC

44勝26敗で迎えたweek23に行われた試合の感想。日付は現地。日本だと次の日。
atはロード、#数字は何試合目かを表しています。




#71 3月20日(火) vs ヒューストン・ロケッツ

Q1 Q2 Q3 Q4 END
Rockets (57-14) 27 28 31 29 115
Trail Blazers (44-27) 31 24 32 24 111
BOX SCORE

MVP Moment

3Pシュートを最大の武器とするロケッツ。1Q1/4で今シーズン最悪のスタートをきるも、結局2Q-4Qで18/32本の3Pを決めました。しかしクリント・カペラへのアリウープも通らず、速攻の3Pも撃てず、試合全体の流れとしてロケッツらしさは見られませんでしたが...ジェームズ・ハーデンのMVPパフォーマンスでブレイザーズを撃墜。

クリス・ポールとハーデンはそれぞれ5本の3Pを決めましたが、10本の内アシストを受けたのは1本。このアイソ3ができることもロケッツの強み。ポールはエドデイビスから1本、ザック・コリンズから2本を奪いビッグマンとのミスマッチを利用しスコアを重ねました。

上述のポール、ハーデン、そしてエリック・ゴードンの3人で合計82点。4Q前半はポール→ゴードンのコンボがよく決まり、終盤ハーデンの2本連続3Pで9点差としたところで天秤はロケッツへと大きく傾きました。

見据える先はチャンピオンリングのチーム。簡単に勝てる相手ではありません。しかしこの試合でブレイザーズはロケッツに対し嫌な印象を植え付けることに成功したと思います。

フロントコートの奮闘

デイミアン・リラードCJ・マッカラムは誰もが知っている中心コアです。そして、この2人が両方抑えられた日は負けます。

FGM FGA 3PM 3PA PTS AST REB
Damian Lillard 5 17 0 7 20 6 4
CJ McCollum 4 15 0 5 8 3 2
マッカラムは2Qにはとてもいい動きをしていたんですが、その後のショットはリムに弾かれました。リラードは厳しいダブルチームに合い、ロケッツディフェンスの前に屈しました。

リラードとマッカラムへのマークでアル・ファルーク・アミヌ(通称:チーフ)モーリス・ハークレス(通称:モー)がワイドオープンになります。ここを上手く突き、チーフは1Qだけで16得点。ユスフ・ヌルキッチは1歩下がった守備でブロックを量産し、攻撃ではミスマッチを利用しシーズンベストゲームを展開しました。モーは常にいいエネルギーを提供してくれます。

FGM FGA 3PM 3PA PTS AST REB BLK STL
Jusuf Nurkic 9 10 0 0 21 3 11 4 2
Al-Farouq Aminu 7 11 6 8 22 4 8 1 1
Maurice Harkless 5 5 3 3 17 1 1 2 0

ヌルキッチが1Qに2ブロックとアリウープカットでファストブレイクチャンスを生み出しましたが、この3ポゼッジョンで0得点。こういうところで点を取れるように詰めていけば勝てる、と思わせてくれる試合でした。

また、エバン・ターナー(通称:ET)PJ・タッカーに左目上を切られ出血しました。2月14日のウォリアーズ戦では、このようなプレイでケビン・デュラント(GSW)がフレグラント1もらっていました。ハーデンへのミスコールも複数回見られましたし、プレイオフではこういうミスコール一つが命取りですからね...連勝とリラードの連続3Pもこれで止まってしまったんですが、納得の負けです。最後のポゼッションで不運なリバウンドを取られたので負けてしまいましたが、4Q1:55で9点差にされても2点差まで詰め寄る粘りとディフェンスは本物。次は4月5日(6日)。最終試練が待っています。

ベストプレイ シャバズ・ネイピアーによるハーデンの守り方

Good D Good D



#72 3月23日(金) vs ボストン・セルティックス

Q1 Q2 Q3 Q4 END
Celtics (49-23) 23 24 20 38 105
Trail Blazers (44-28) 26 26 25 23 100
BOX SCORE

エリートチームの戦い方

絶対的エースのカイリー・アービング、優れた2ウェイプレイヤージェイレン・ブラウン、リーグ屈指のペリメーターディフェンダーマーカス・スマートの主力3名が欠場しても健康なブレイザーズを倒せるほどのチーム力を持っている"60勝キャリバーチーム"。

穴を埋めたのはこの日30得点のマーカス・モリスエイブリー・ブラッドリー(LAC)とのトレードでやってきてキャリアハイの成績をマーク中。完璧なシューティングナンバー(FG9/13, 3P5/6, FT7/7)で4ポイントプレイに加え4Q0:56に勝利を手繰り寄せるクラッチ3を放ち、火力不足のチームを助けました。

攻撃でモリスにやられましたが、圧倒的な点差をつけられた4Qでは守備と頭脳プレイにやられました。ゾーンで守られ、タフショットを多くとらされタイムアウト後のアル・ホーフォードへのパスの通し方も見事。

また、ヌルキッチのいなくなった4Q終盤にジェイソン・テイタムが上手く切り込み、2度イージークラッチショットを決めました。テイタムは1Q-3Qで3得点で静かだなぁ...と思っていましたが4Qに10得点。加えていいパスも多く出していて、さすがのプレイでした。

4Qはブラッド・スティーブンスシステムが上手く機能し、防ぐことができませんでした。3Pをシーズンロウに近い8/33(24.2%)で抑えられたことが敗因。逆にセルティックスは11/18(61.1%)で効率のいいショットを放ち、フリースローラインも完璧(24/26)。

シェーン・ラーキンのタフショットが2度入り、ワイドオープンのパット・カナトンの3Pが入らなかったことが悔しい...

善戦

ロケッツ戦と同様に1ポゼッション差でオフェンスリバウンドを取られ敗北。リラード&マッカラムが3Qで良い流れを作るも、4Qの前半ラーキン&テイタムで15得点されカムバック。ラストはセンター不在のセルティックスに対しヌルキッチを投入せず、ガラ空きになった守備を崩されました。

終盤はプレイオフのような緊張感があり一つ一つのプレイに熱が入っていました。4Qでは攻守に圧倒されましたが、3Qまでの動きはとても良かったです。

4Q FGM FGA FG% 3PM 3PA 3P% FTM FTA AST REB PTS
Celtics 11 17 .647 5 6 .833 11 12 6 11 38
Blazers 9 25 .360 1 9 .111 4 5 2 8 23

強烈なディフェンスを受けながらマッカラムが多くのタフショットを決め、持ちこたえましたが、4Qの動きは覇気を感じませんでした。これが連戦の疲れなのか、1つ負けた影響かは分かりませんが、これからのロードでは気持ちを切り替えていくしかありません。

また、シャバズ・ネイピアーがつま先の怪我で欠場。他にも複数の選手が怪我を持ちながら出場しています。この時期になると、どこかしら痛くなるのは当たり前。この連敗は痛いですが1つのショットが勝敗を左右した接戦。怪我人も抱えながらですが、一つ一つの試合をいる選手たち全員で戦っていくしかありません。

ベストプレイ CJ 3人抜きダンク!!

美しいドリブル。



#73 3月25日(日) at オクラホマシティ・サンダー

Q1 Q2 Q3 Q4 END
Trail Blazers (45-28) 34 25 25 26 108
Thunder (44-31) 17 35 28 25 105
BOX SCORE

メロとクラッチ

一般にNBA選手の身体的ピークは28歳前後と言われています。中にはレブロン・ジェームズのような衰え知らずの選手もいます。しかし肉体が衰えて成績が下降することはごく自然な現象です。カーメロ・アンソニーは33歳。彼はピークを過ぎ、劣化曲線を辿っています。

Clutch*1 MIN PTS FGM FGA FG% 3P 3PA 3P% FTM FTA FT%
Carmelo Anthony 4.1 1.4 0.5 1.8 .296 0.2 0.8 .194 0.2 0.3 .545

数年前から見られていたクラッチ能力はさらに低下し、主要スタッツでもキャリアワーストを更新。初めて第4オプションという位置まで下がり、もう過去のカーメロ・アンソニーを追えないということを誰もが分かっています。

3月20日セルティックス戦では2回のクラッチフリースローミスの後、逆転3Pを決められ敗北。この日も4Qに4本の3Pを外しラストポゼッションで痛恨のターンオーバー。その前にはボックスアウトをせずヌルキッチにオフェンスリバウンドを許しセカンドチャンスを与えました。

ノればポンポン決める日もあるんですが、勝負どころでは弱いです。しかし、ロールプレイヤーとしては優秀な部類に入ります。クラッチでアンソニーにボールを持たせない指示を本人が受け入れればいいんですが。

また、ポール・ジョージと合計22得点(FG,7/28 3P,0/12)。この2人の3P不振に加え、最近ラッセル・ウェストブルックは確率の低い3Pを撃たなくなりました。6ファウルでベンチから見つめるウェストブルックの表情が何とも言えません...

ベンチのジェラミ・グラントレイモンド・フェルトンが活躍してカムバックしただけに、このミスは痛恨。

CJ SHOW

連敗した後のロード初戦で第3シードを争うサンダー戦。互いに絶対に負けられない戦いをブレイザーズが制し第3シードの地位を再び固めました。主役は4Qだけで14得点を挙げ、アイソタフショットを見事に沈めてくれたマッカラム。天性のスコアラーは入りだすと止まりません。

守備の連携もいつも通り上手くとれていました。グラントとブリュワーに2本ずつ3Pを決められましたが、彼らには"撃たせていい"ので入っても問題ありません。

また、サンダーのベンチ陣が堅実に映りました。グラントは優れたリムプロテクターでフットワークがすばらしく、内では脅威。フェルトンはブレイザーズ戦でいつも燃えています(笑)。また、テレンス・ファーガソンエバン・ターナーを含む乱闘がありました。

デイビスのグラブがちょっとしつこかったですね(笑)。ファーガソンのテクニカルファウル罰金2000ドルはターナーが支払うそうです。詳細は以下。これがもしウェストブルックとリラードのような大物同士であれば、話題になりますがが微妙同士だと小さな話題で終わります(笑)。ファーガソンは期待されているオーストラリアチーム出身。大学を経由しない方法で活躍できれば、後に続く選手が多く誕生しそうです。

ベストプレイ CJのボディコントロール

ブレイザーズが誇るピュアスコアラー



week24(45-28)のブレイザーズ

#74 3月27日(火) at ニューオーリンズペリカン
レイオフマッチアップ。MVPプレイでペリカンズを押し上げているアンソニーデイビスとマッチアップするチーフのディフェンスに期待。

#75 3月28日(水) at メンフィス・グリズリーズ
タンクモードに移行しているチーム相手に取りこぼしが許されない試合。マルク・ガソルとヌルキッチには因縁があるので、いいマッチアップ。"成長"したところを見せつけてほしい。

#76 3月30日(金) vs ロサンゼルス・クリッパーズ
再びプレイオフマッチアップ。インサイドは堅いので、ルー・ウィリアムズを含めた3Pシューターへのマークが鍵。
#77 4月1日(日) at メンフィス・グリズリーズ
ホーム&アウェイとなる2試合目。前回は元オレゴン・ダックスであるディロン・ブルックスの好守備の前に1点差ゲームで敗北。マッカラムのリベンジに期待。

*1:4Q,またはOTで5分未満・5点差以内の状況