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#71【NBAドラフト2023】指名予想/ロッタリー編

2023年6月22日に行われるNBAドラフトの予想です。

・58~31 → 【NBAドラフト2023】指名予想/2巡目編
・30~15 → 【NBAドラフト2023】指名予想/1巡目後半編



NOP 14位 | Jowdan Hawkinsジョーダン・ホーキンス | SG | 6'5'' | コネチカット i

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2002年8月29日 WS:6'6.75'' All-Big East(1st) All-Freshman(Big East)
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
21-22 27 4 14.7 .353 1.0 3.0 .333 .821 2.0 0.5 0.3 0.3 1.0 1.0 5.8
22-23 37 37 29.4 .409 2.9 7.6 .388 .887 3.8 1.3 0.7 0.5 1.4 2.2 16.2

期待比較選手:Joe Harris

ユーコンに優勝をもたらした主役。右往左往とコートを駆け回るオフボールムーブメントの様子はスプラッシュブラザーズを彷彿とさせる。難易度★★★★★のシュートを一貫して決め続ける証明されたエリートシューター。シュートバリエーションが豊富で1試合を通してゲームプランが綿密に練られている。決してシュート一辺倒にならない。絶えず動き回り敵ディフェンダーの注意を惹いており、存在そのもので味方の攻撃を楽にしている。良いチームディフェンダー

個人的には彼がトップ10に入ってもおかしくないと思うけど、トップティアの運動能力を欠いていること・内部得点がカレッジレベルでも平均的なこと・平凡なディフェンダーであることが影響して評価を下げることが否めない。シューティングの専門家はNBAに無数いて貴重なピックを行使してもらうには別の違いを生む能力を持っている必要がある。シュートが入らない時でも影響を与えられるようなゲームを見せることができれば、彼はこの位置以上の価値を持っている。



TOR 13位 | Kobe Bufkinコービー・ブフキン | SG | 6'4'' | ミシガン i

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2003年9月21日 WS:6'7.75'' All-Big Ten(3rd)
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
21-22 28 0 10.6 .380 0.3 1.3 .222 .773 1.1 0.3 0.4 0.1 0.5 0.9 3.0
22-23 33 33 34.0 .482 1.3 3.7 .355 .849 4.5 2.9 1.3 0.7 1.9 2.4 14.0

期待比較選手:Donte Divincenzo

じわじわ…じわじわ…と評価を上げてついにロッタリーまでやって来た堅実なツーウェイガード。彼のゲームには実質的に穴が無い。守備ではフロア全体に気を配り、常に正しい位置にいる。オフェンスの特徴で目に付いたのはドライブの鋭さ。僕はブレイザーズファンだからデイミアン・リラードのプレイをたくさん見てきた。そしてブフキンがキーからドライブする姿に一瞬リラードの姿がダブって見えた。それぐらいフィニッシュの「感じ」が素晴らしい。

ミシガンゲームを見る理由は十中八九ジェット・ハワードのためだったから見逃してしまった部分も多い。レイトブルーマーは伸びしろが高いとよく言うけれど、彼は本当にまだまだ伸びそうな予感。このようないい選手の粗探しを始めても目立った悪い点がない。すべてをそつなくこなしているし、あえて言うならばサイズの不足による汎用性の無さとトップレベルのディフェンス能力を示していないことぐらい。優勝候補のロスターにいるような万能選手。



OKC 12位 | Cason Wallaceケイソン・ウォーレス | PG | 6'4'' | ケンタッキー i

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2003年11月7日 WS:6'8.5'' All-Freshman(SEC)
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
22-23 32 32 32.2 .446 1.4 4.0 .346 .757 3.7 4.3 2.0 0.5 2.1 2.4 11.7

期待比較選手:Alex Caruso

破壊的な守備と安定したハーフコートオーフェンスをもたらすツーウェイポイントガード。ディフェンスのゲームチェンジャーとして流れを変えてしまう能力を持った希少種。複数回のオールディフェンスチームを作れるPOAのエースディフェンダー。ナビゲートや腰の回転の速さが自然。敵の前にとどまり続ける粘り強いディフェンスでタフショットを強制させる。メインハンドラーとして適切なハンドラー。クリス・ポールのゲームを見るようなミドルショットを持っている。

防御型のガードが成功するか否かを分けるはシュート。ワイルドキャッツではポイントガードをプレイしたけれど、NBAの役割で考えられるのは3&Dか2次ハンドラー。過去のドラフトでも同じようにその領域で不安だった守備志向のアイザック・オコロのキャリアを見てみると、ハイピックであってもシュートができるようになる保証はない。どんなに守備がよくてもシュートができなければ出場機会がなくなってしまうというのが現状。彼の守備への影響を考えれば平均的なオフェンスプレイヤーになることは何よりも価値がある。



ORL 11位 | Gradey Dickグレイディ・ディック | SF | 6'7'' | カンザス i

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2003年11月20日 WS:6'8.75'' All-Big 12(1st) All-Freshman(Big 12)
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
22-23 36 36 32.7 .442 2.3 5.7 .403 .854 5.1 1.7 1.4 0.3 1.3 2.1 14.1

期待比較選手:Harrison Barnes

スムーズなシューティングフォームを持つ今ドラフトトップシューティングウィングの1人。コンバインでの測定値はライザーになるには足らなかった。C&S、サイドステップ、バックステップでもナチュナルなシュート力を示している。ペリメーター上でスティールを狙う動きをよくするアグレッシブなディフェンダー。オフェンスリバウンドを狙うリバウンダー。OKシューターはリーグに数あれど、エリートシューターはなかなかいない。その点で貴重なサイズと能力を合わせ持つハイエンドロールプレイヤーの要素を持っている。

PF/Cを相手にポストを守るフィジカルに欠けていてオンボールディフェンスの多様性は平凡。スコアラーになるための純粋な得点力に欠けている。動きは決して速いわけではなく、クローズアウトを効果的に攻撃できないためシューティングが最大限に生きない。アスレチックさに欠けていてフィニッシャーとして平均以下。展望は3&D。その分野ですでに高いレベルにいる。



DAL 10位 | Bilal Coulibalyビラル・クリバリー | SF/PF | 6'8'' | Mets 92 i

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2004年7月16日 フランス WS:7'2''
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
21-22 26 15 27.3 .454 0.7 3.3 .209 .675 4.7 1.9 1.6 1.0 1.8 2.1 11.8
22-23 53 34 24.0 .527 0.8 2.6 .336 .705 4.1 1.4 1.4 0.5 1.6 1.8 10.9

期待比較選手:OG Anunoby

ウェンバンヤマとの相乗効果でドラフト株を上昇させ続けた長い手足が目立つビッグウィング。3&D要素を多く持っており、すべてのポジションを守ることができる汎用性の見本サイズ。軽々とプットダンクを決める弾むようなアスレチックのバネを持っている。ステップが速く止めるのが難しい。最も難しいポジションを守り、3を沈めるという理想的な役割を担うことができる。クラスで最も若い選手であり、アップサイドが非常に高い。

近年のフランスリーグ出身者の印象は決して良くない。守備や長さで売っていたキリアン・ヘイズフランク・ニリキーナ、セコウ・ドゥンブヤ。彼らと同じようにシューティングが課題。ダンク以外のフィニッシュ率が低い。ボールを手に持った状態で悪いショット選択、ターンオーバー傾向があり非効率的。オフボールプレイヤーとして発展していくのが理想的。ロールプレイヤー以上の存在になるにはオフェンスの拡大がかかせない。誰もが投資したいと思わせる魅力的な能力を持っているため、今後注視して見ていきたい選手の1人。



UTA 9位 | Taylor Hendricksテイラー・ヘンドリックス | PF/C | 6'9'' | セントラルフロリダ i

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2003年11月22日 WS:7'0.5'' All-AAC(2nd) All-Freshman(AAC)
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
22-23 34 34 34.7 .478 1.8 4.6 .394 .782 7.0 1.4 0.9 1.7 1.4 2.0 15.1

期待比較選手:Jerami Grant

比較的小さなプログラムに所属しシーズン前の目立たない存在から一転、メキメキと頭角を現してきた理想的な3&D能力を持つビッグマン。敵から注目されていても一貫して決める平均以上のシューティング能力と、ハイレベルなウィークサイドブロッカーという珍しい組み合わせを持つ。かつ機敏さも備えている5ポジションディフェンダーとして有望。UCF史上最高のフレッシュマンとしてプレイしつつも、ボールを過度に要求することより良いチームプレイヤーとしてプレイした。

オンボールプレイヤーとして悪い点が目立つ。ドリブルをするとトンネルビジョンになり、ディフェンダーが群がる中でもタフショットを無理やり放つため効率が下がる。僕がブレイザーズファンとしてモーリス・ハークレスアル・ファルーク・アミヌで見てきたドリブルに近い。自ら得点を生み出すことに苦労する。ブロックに優れている反面、リバウンドのキャッチが悪いためスモールになると不安。ボックスアウトを常に行うとは限らず、落ちるのをただ待っているだけに見える。良くも悪くも自己主張が少なく、ロールプレイヤーとして消えやすい。



WAS 8位 | Anthony Blackアンソニー・ブラック | PG | 6'7'' | アーカンソー i

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2004年1月20日 WS:6'7.5'' All-Freshman(SEC)
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
22-23 36 36 34.9 .453 0.8 2.6 .301 .705 5.1 3.9 2.1 0.6 3.0 2.6 12.8

期待比較選手:Spencer Dinwiddie

印象的な髪形をしているツーウェイジャンボウィング。ニック・スミス Jr.の負傷により得た機会をモノにして自身の評価を高めた。パスファーストのPGとしてサイズが他と一線を画している。1-3を守り、自然な良い本能を持っている。守備の使い勝手の良さとボールハンドリング能力を合わせ持つ選手は貴重。献身的なチームプレイヤー。どのような役割においても最善を尽くし、最後までチームメイトを巻き込む。

オンボールで効果的な反面オフボールで効果的なことを示さない。パスを生かすために必要なジャンプシュートが平均以下。レイザーバックスとしての主な得点源はフリースローであり、ワイルドなフィニッシュに頼り全体的な得点力が低い。効率的な得点を生むことに苦労していて、潜在的な大容量低効率になるリスクを含む。パスファーストだが簡単にターンオーバーになるパスを出す。パス、ディフェンス、サイズがトップティア。その部分が大きく伸びればハイエンド間違いなし。それ以上となればさらなる高い天井を感じさせる。



IND 7位 | Cam Whitmoreキャム・ウィットモア | SF/PF | 6'7'' | ビラノバ i

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2004年7月8日 WS:6'8.5'' ROY(Big East) All-Freshman(Big East)
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
22-23 26 20 27.3 .478 1.4 4.2 .343 .703 5.3 0.7 1.4 0.3 1.6 1.7 12.5

期待比較選手:Jaylen Brown

ジェイ・ライトがビラノバを離れた最初のシーズン。全く別チームになってしまったビラノバは残念なシーズンを送ってしまったため、ウィットモアの評価はシーズン前に期待されたほど伸びなかった。また、シーズン序盤に右手の親指を負傷し出遅れた。魅力は一歩目のバーストとダンクまでの爆発が速い身体能力、さらに未開拓さを残す若さに対する現段階における完成度の高さ。彼は「scratch the surface」いわゆる初歩的な段階にいるに過ぎない宝石。

オフボールディフェンスにおける力の入れ方が良い。しかし、オンボールではまだまだストッパーとは言い難い。ボールを手に持った状態で創造性を示すことができず、安易なプルアップまたはタフショットが多かった。ワルイドキャッツでは能力を発揮しているとは言えず、消化不良感が否めなかった。怪我やチームとの悪い状況にあったため蓋は完全に開示されていない。ツーウェイオールスターのポテンシャルを秘めている。



ORL 6位 | Ausar Thompsonアーサー・トンプソン | SG/SF | 6'7'' | OTE i

2003年1月30日 WS:7'0''
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
21-22 31 31 27.2 .500 0.5 2.3 .236 .653 5.5 8.2 3.0 1.7 2.2 2.5 14.7
22-23 27 26 28.2 .451 1.3 4.4 .283 .653 6.1 5.1 2.2 1.0 3.1 2.3 16.0

期待比較選手:Terrence Ross

NBA史上最高の双子の呼び声高いトンプソンツインズの1人。16~20歳までの選手が所属するアメリカ独自のプロリーグ、オーバータイムエリートの顔として2シーズンプレイ。NCAAを通らない選手が増えている中、彼らはまた別ルートの先駆者としてリーグに参入する。画面から飛び出るアスレチックウィング。彼が飛ぶとリムが地球と月よりも近いように見える。横方向の迅速さがトップクラスで、リーグのアスレチックガードとのマッチアップを可能にする。

ほとんど謎のリーグから出てくるため、彼らの競争レベルは非常に怪しまれている。個人的には、彼らのように自らの道を行こうとする選手を批判するのではなく全力で応援したいと思う。オフェンスの天井を妨げているのはシューティング。シーズンが進むにつれて改善を示している。オフボールでプレイする機会も多く、さらにボールを扱う技術も長けているため汎用度は最高レベル。慣れしたしんだアーメンからの恩恵を離れた際にどのようなプレイを見せるかはまだ分からない。高いツーウェイアップサイドを持っている。



DET 5位 | Jarace Walkerジャレイス・ウォーカー | PF | 6'8'' | ヒューストン i

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2003年9月4日 WS:7'2.5'' ROY(AAC) All-AAC(2nd) All-Freshman(AAC)
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
22-23 36 35 27.6 .465 1.0 2.8 .347 .663 6.8 1.8 1.0 1.3 1.5 2.1 11.2

期待比較選手:Patrick WilliamsPJ Washington

グルーガイとしてどんなチームでも役に立つ万能なスキルを持っているツーウェイフォワード。ボールを手に持った状態で瞬時に良い判断をする素晴らしいオンボールクリエイター。イレギュラーなプレイになっても自然に正しい反応を見せるため、ゲームフィーリングが本当に良い。ペイント内で優れたフットワークを持っている。パス能力も相まってショートロールで活躍する。ハーフコートを縦横無尽にカバーするタフなディフェンダー。オフボールの反応が良く、インターセプトが上手い。

オンボールディフェンス時、横方向に遅い。速いガードに追いつく足を持っていない。ブロックする際のタイミングが一歩遅い。破壊的というよりも正しい位置にいることで違いを生む。シューティングは課題。FT%も低く、非シューターになるリスクがある。オフェンスで効果的になるには正しいシステムに組み込まれることが理想。シニアの多いヒューストンで確かな存在感を示した。フィジカルの自然な強さには目を見張るものがある。



HOU 4位 | Amen Thompsonアーメン・トンプソン | PG | 6'7'' | OTE i

2003年1月30日 WS:7'0''
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
21-22 30 28 27.0 .534 0.4 2.0 .220 .526 6.6 3.8 2.1 1.4 2.6 2.0 14.0
22-23 29 26 29.1 .539 0.7 2.9 .253 .680 6.2 6.0 2.2 0.8 3.1 2.2 16.7

期待比較選手:Dejounte MurrayBen Simmons

全く見分けがつかないトンプソンツインズ、背番号1の方。華麗なボール捌きとゲームから飛び出してきたような運動能力を持つポイントフォワード。その点で類を見ない能力を持っている。ハイBBIQ、光速のステップ、フィニッシュのキレの組み合わせが最高級。OTEのプレイヤーたちは彼を止めることはできなかった。アーサー同様にアスレチックさばかりが目立つ中、ゲームの細部の部分に優れていて判断力・守備力が良い。弱点の少ない完成度の高い選手。

その弱点はシューティング。シューティングフォームは多くの人が思うように壊れている。態度は至極真面目で熱心に取り組んでいるにも関わらずシューティングが一向に良くならないところを見ると、彼がNBAレベルのシュート能力を開発することは到底難しいと思われる。そして弱点はほとんどそこに尽きる。シューティングのできないポイントガードはリーグで生き残っていくことが難しく、他がどんなに優れていてもオフェンスを展開させることは至難の業。彼がどのような選手になるのか、世界中の眼が見守っている。



POR 3位 | Brandon Millerブランドン・ミラー | SF | 6'9'' | アラバマ i

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2002年11月22日 WS:6'11'' POY(SEC) ROY(SEC) All-America(2nd)
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
22-23 37 37 32.6 .430 2.9 7.5 .384 .859 8.2 2.1 0.9 0.9 2.2 2.4 18.8

期待比較選手:Khris MiddletonPaul George

ウェンビー/スクート2強と言われた23ドラフトでボードを登り詰めた現代NBAの理想を詰め込んだプレミアウィング。サイズ、シューティング、リバウンドの最高級ブレンドは30チーム引く手あまたの特別なスキル。彼が一部ではスクートより高い評価をされる正当な理由がある。NBAレベルでもエリートと呼べるシューティングナンバーをマークする替え難い能力がある。一度火がつくと止まらないシューター。ドリブルからアリウープを飛ばす。ポール・ジョージ風のミドルシュートを持っている。フレッシュマン国内トップのスコアラーとしてアラバマを第1シードに導いた。

守備はリバウンドを除いて平均的。NBAレベルだと悪いディフェンダーになる可能性がある。横方向に遅くてドリブルに対する反応が悪い。突破を簡単に許す。インサイドのフィニッシュが悪く、リムより下のフィニッシャー。最も流動的なハンドラーではなくジャンプシュートに落ち着きやすい。NCAAトーナメントでは鼠径部の怪我でパフォーマンスを大きく落とした。ツーウェイプレイヤーとして堅実だが最高レベルにはいない。彼のキャリアが今後どうなろうとも、コート外の事件とは切っても切れないことになる。



CHA 2位 | Scoot Hendersonスクート・ヘンダーソン | PG/SG | 6'2'' | イグナイト i

2004年2月3日 WS:6'9''
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
21-22 21 4 27.9 .449 0.5 2.4 .216 .778 4.8 4.2 1.6 0.2 2.1 3.3 14.3
22-23 25 24 30.2 .443 0.9 2.2 .324 .750 5.1 6.4 1.2 0.4 3.3 3.2 17.6

期待比較選手:Donovan MitchellAnthony Edwards

溢れ出るカリスマ性、鍛え上げられた肉体、自身を売り込む優秀なプロモーター。すでにオールスタープレイヤーの雰囲気を人々に放っているダイナミックコンボガード。一歩目が低く、鋭く、速い。どんなリムプロテクター相手にもリム上でフィニッシュする運動能力、ステップがある。ミドルシュートも安定している。手の大きさが尋常ではない。リバウンドはガードとして最高レベル。イグナイトの2年間でポイントガードシューティングガードの両方でプレイする能力を示した。弱点はシューティング。しかしイグナイトのフロア間隔は非常に狭かった。

ミラーとヘンダーソンの2/3位論争はジェイソン・テイタム/ジョシュ・ジャクソン、マービン・バーグリー3世/ルカ・ドンチッチで起こったことを想起させる。17はジャクソンの3位、18はルカの2位が優勢だったような…コンセンサスは当てになったりならなかったり。当時ジャクソン>テイタムと考えている人がほとんどだったわけで。バスケットボールというスポーツはサイズ/リバウンド/シューティングを併せ持つ選手で揃えるに越したことはない。エリートガードではなくエリートウィングを擁するチームがチャンピオンシップに勝つ。その普遍にして最強な論理を通すならミラーは2位に選ばれるべき。ただ、ホーネッツはそれを超える超人を目撃してしまっているのでミラーが3位になってしまう世界も否めない。



SAS 1位 | Victor Wembanyamaビクター・ウェンバンヤマ | PF/C | 7'5'' | Mets 92 i

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2004年1月4日 フランス WS:8'0''
Season G GS MP FG% 3P 3PA 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
19-20 19 6 19.8 .500 0.6 2.5 .255 .757 5.8 0.7 0.9 3.2 1.7 1.4 10.3
20-21 33 20 19.1 .421 0.8 2.8 .272 .737 5.9 1.0 0.6 1.5 1.4 1.8 8.3
21-22 33 19 17.4 .415 0.8 2.8 .275 .684 4.2 0.6 0.6 1.8 1.5 2.3 7.6
22-23 44 44 33.2 .468 1.3 4.7 .272 .818 10.3 2.4 0.8 3.0 2.9 2.1 20.9

期待比較選手:Kevin DurantOrigine

説明不要のエイリアン。NBA史上最も背の高いプレイヤーの1人としてリストされる。メディアからのプレッシャーを軽やかに対処する大物。シューティングは年々改善されており、リム以外彼のシュートをブロックする物体はない。驚異的なボディコントロールの持ち主。ハンドルが流動的。トリブルが信じられないほど快適。フィニッシュも優れていて、オフェンスにおいてできないことはない。特に期待されるのは守備。ガードの前にとどまることができるスピード。ウィークサイドブロッカーとしてペイント内で敵にショットさえうたせない圧がある。セカンドジャンプが速い。プットバックの脅威。MVPとDPOYを受賞できる文字通りの怪物。

その背の高さを誇る選手が健康的なキャリアを送る可能性は圧倒的に低い。最新スポーツ医療をもってしても肉体的にタフなNBAシーズンを長期に渡ってプレイしていった先のリスクは回避できない。健康なシーズンを送ることに細心の注意を常に払っていくことになる。プレイ面では完成度からはまだ遠い。チームメイトを巻き込むようなオンボールの創造力はない。オフェンスの獣、というよりも無難なシュートに落ち着く傾向がある。強靭なセンターと渡り合うフィジカルさにかけている。ショットを嚙みやすい。リバウンドは支配的ではない。どうか心身健康に、実りあるキャリアを送ってください。



最後に

くじ引きの日、僕はもちろんブレイザーズの1位を期待しつつも順位に対して感情的にならないよう努めていました。高いピックを得たチームが上手く行くという保証はありません。地球上最高の若きアスリートたちがどう歩むかは順位が決めるんじゃなくて結局己次第だから。歩みの速度は誰もが違っていて、いつどこで花が開くか。僕はそれを待つことを含めドラフトは楽しいな、と思います。