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#32【プレイオフ2018】第1ラウンド・前編

大混戦のプレイオフレースを3位で終え、最高の形で迎えたプレイオフ2018。リラード時代3年目の今年、目指すものはまだ見ぬ場所です。

Game1 4月14日(土) vs ニューオーリンズペリカン

Game1 Q1 Q2 Q3 Q4 END
Pelicans (1-0) 21 24 30 22 97
Trail Blazers (0-1) 18 18 27 32 95
BOX SCORE

KEY PLAYERS

FG FGA REB AST STL BLK TOV PF PTS
Anthony Davis 14 26 14 1 2 4 3 3 35
Damian Lillard 6 23 7 7 2 0 0 2 18

コントロール

常にリードした展開で上手く試合を運んだペリカンズ。プレイオフ経験豊富なラジョン・ロンドドリュー・ホリデーが未だプレイオフでの勝ちが無かったアンソニーデイビスに"プレイオフ勝利"をプレゼント。ロンドは17アシストデイビスとのラインをつなぎクラッチショットも決め、ホリデーは内の攻撃と守備に優れていて隙のない選手に映りました。

ヒゲをすっかり剃ってしまったニコラ・ミロティッチがこの日大活躍。守備でのヘルプが冴え、トランジション3も多く決まっていました。

ペリカンズはデイビス、ホリデー、ロンドのチームですが、この日のミロティッチやイアン・クラーク(FG4/5, 3P2/2, 10pts)などの脇を固める選手が完璧な仕事をしていました。

レギュラーシーズンFG48.3%はリーグ2位、ペイントポイント52.4はリーグ1位の効率的な攻撃的チーム。弱点はPFとSFの守備。イートワン・ムーアをSFに置くスモールラインナップですが、フロントコートが自ら得点しないブレイザーズとは好相性。ホリデー&ロンドでブレイザーズバックコートを完全に封じ込めていました。

暗雲

自慢のバックコートが完全封鎖され、終始リードを許した展開。デイミアン・リラードユスフ・ヌルキッチとのピック&ロールを行う回数を抑えて、単独攻撃を多く行っていました。しかしそのどれもがタフショット。見事に"うたされた感"が否めませんでした。

リラードとCJ・マッカラムには常にダブルチームを敷かれ、その後のパス回しでもきっちり対応されました。ペリカンズが用意してきた守備の術中にはまってしまったことが敗因。打開するにはアル・ファルーク・アミヌエバン・ターナーフロントコート陣がワイドスペースで得点していかなければなりません。バックコート2人の出来に依存していては勝つ可能性が低くなるばかりです。

FG(3P) FGA(3P) PTS REB AST STL BLK TOV
Evan Turner 6(1) 15(4) 13 7 0 1 1 4
Al-Farouq Aminu 3(1) 7(5) 7 7 2 0 1 3

オーバーパスで無駄なターンオーバーを出しました。急ぎ、焦っているのか...プレイオフ経験が全くないというわけではありませんが、初戦の緊張が伺えました。しかし、4Q残り6:09、86-72と14点差をはなされたところから怒涛のカムバックがはじまりました。引火したのは、そこまでおとなしかったマッカラムとヌルキッチ。特にヌルキッチは3Q早々にザック・コリンズと交代していたので、どこかしら痛めて傷めていたと思われました。

多くのターンオーバーを誘い、7-20のランを決め93-92と1点差にまで詰め寄りました。マッカラムが手痛いターンオーバーをしましたが、1点差のまま残り25秒のラストポゼッションを得ましたが、リラードがまさかのバッドショット。ファウルをもらいにいった弱気な攻撃でした。

3点差となった最後にパット・カナトンがレイアップをするも、レギュラーシーズンのペリカンズ戦を思い出すホリデーのブロックショットでジ・エンド。NBA.com/Statsより

ホーム初戦で痛い敗北。終始リードされていましたが、負けゲームではありませんでした。特にリバウンド面でエドデイビスがフォローしてくれました。後少し、あと少しなんですよ...

前回のペリカンズ戦ではリラードのミラクルプレイのおかげで勝利しました。他の選手が不調の今、リラードの活躍無しでの勝利はあり得ません。

ベストプレイ 守備→速攻

求めていることはコレ。



Game2 4月14日(土) vs ニューオーリンズペリカン

Game2 Q1 Q2 Q3 Q4 END
Pelicans (2-0) 25 29 33 24 111
Trail Blazers (0-2) 23 36 19 24 102
BOX SCORE

KEY PLAYERS

FG FGA 3P 3PA REB AST STL BLK TOV PF PTS
Jrue Holiday 14 24 2 5 3 9 1 0 1 5 33
Zach Collins 5 11 2 7 5 0 0 0 2 3 12

リーグ6位

2017年オフにドリュー・ホリデーは5年1億3000万ドルの契約を結び、NBAファンを驚かせました。2016年オフに5年1億5200万ドルの契約をしたマイク・コンリー(MEM)も、"なぜお前が!?"という反応をされていました。ホリデーも同様に。

Holiday G MP FG FGA FG% 3P% FT% TRB AST STL BLK TOV PF PTS
2016-17 67 32.7 6.0 13.3 .454 .356 .708 3.9 7.3 1.5 0.7 2.9 2.0 15.4
2017-18 81 36.1 7.6 15.4 .494 .337 .786 4.5 6.0 1.5 0.8 2.6 2.5 19.0

ロンドが加入したことによりPG→SG(SF)へとポジションが移り、スコアラーとしての才能がさらに開花した今シーズン。そして、今日のパフォーマンスでこの契約を"なぜ"と言う人はもういなくなったでしょう。コンリーも契約年に大きく成績を伸ばしました。チームが提示してくれた契約に、意気を感じているホリデー。最強のツーウェイプレイヤーとして認知されるシリーズになりそうです。

ブレイザーズ最高のディフェンダー、チーフをもってしてもホリデーを止めることはできません...プレイオフキャリアハイの33得点。脱帽です。

リバウンド

アンソニーデイビスを抑えることに成功した第2戦(それでも9/18ですが...)。しかしホリデーにはいいようにやられましたが、これも計算内。ただ、ロンドの16得点が余計でした...。ゴール下に入られたらホリデーを止めることは不可能と思わせるぐらいキレのある動きを見せていました。アルヴィン・ジェントリーHCもホリデーを"リーグ最高のツーウェイプレイヤー"と称しました。

前半はリードしたものの、3Qにデイビス&ホリデーに18得点(FG8/11)を許し、またもリードされる展開に。4Qにはホリデーのタフショット、ミロティッチのロングシュートも精度良く決まりました。

ヌルキッチとターナーが3Q途中で退きましたが、チーフと今日復帰したモーリス・ハークレスが攻守で奮闘。第1戦に続き4Qのビハインドを盛り返したのち、勝負を分けたのは4Q102-100、2点ビハインドから残り2:20→1:01のリバウンド

ここでペリカンズに全てのリバウンドを許しました(4オフェリバ)。そしてこのリバウンドで5セカンドチャンス得点に変換されてしまい、ジ・エンド。これがヌルキッチ不在の影響だったのか...

NBA.com statsより

明るい話題は復帰したハークレスが11得点(FG5/5)と活躍したこと。スピード感のある攻撃を求めるならば、ハークレスの存在は必須です。ターナーとヌルキッチの怪我もあり満身創痍のブレイザーズ。プレイオフで勝った記憶が遠いものにしか思えません...

ベストプレイ モー、モー、モー!

これ、これ!


後編に続く